大統領室は18日、イ・ジョンソプ駐オーストラリア大使の進退について、「公捜処(高位公職者犯罪捜査処)の調査準備ができておらず、呼出しもしていない状態で、在外公館長が帰国してひたすら待機するのは非常に不適切だ」と述べた。海兵隊員C上等兵殉職事件捜査に対する外圧疑惑の最重要被疑者であるイ大使を即時帰国させよという与党の要求を拒否したのだ。
大統領室はまた、「ジャーナリスト刺身包丁襲撃」発言で物議を醸したファン・サンム市民社会首席は辞任すべきという与党の要求も一蹴した。4月10日の総選挙を約20日後に控え、「龍山(大統領室)発の悪材料」で世論が悪化する中、与党「国民の力」の中からはイ大使とファン首席ともに辞任や解任は避けられないという意見が噴出している。
大統領室の報道官室は18日午前に発表した「懸案に関する大統領室の立場」と題する公示で、「イ大使に対する検証の過程で告発内容を検討した結果、問題になることはまったくないと判断しており、公捜処も告発後6カ月間、出頭要請を一度もしたことがない」として、このように述べた。
国民の力のハン・ドンフン非常対策委員長兼総括選挙対策委員長は前日、「公捜処は(イ大使に)直ちに召喚を通知すべきで、イ大使は直ちに帰国すべきだ」と述べている。総選挙を前に、イ大使のオーストラリア出国で「逃走」だとの非難が高まるにつれ、首都圏と中道層を中心に世論が悪化していることから、公にこのような要求をしたわけだ。この日も与党では、アン・チョルス共同選挙対策委員長が「イ大使は早く帰国して捜査を受けた方が良い。解任問題も含めて検討しうる」と述べている。
しかし大統領室は、イ大使の赴任と出国は手続き的に問題はなく、「イ大使は公捜処が呼び出すならいつでも帰国する」という従来の立場を繰り返した。大統領室は「イ大使はいつでも呼び出されれば帰国して調査を受けると言っていた。また、法務部のみから出国禁止の解除決定を受けたのではなく、公捜処からも出国許可を受けてオーストラリアに赴任した」と述べた。
これに対して公捜処は「(公捜処は)出国を許可したことはなく、法務部に出国禁止の維持が必要だという意見を提出した」と直ちに反論した。
ファン首席をめぐっても、前日にハン・ドンフン委員長が「自ら進退を決めるべき」と述べたのに続き、この日もキム・ギョンユル非常対策委員が「今日にでも直ちに辞任するのが正しい道」と述べるなど、与党内で辞任論が沸騰している。ファン首席の辞任の方向性が定まったとする報道もなされたものの、大統領室は「事実と異なる」と一蹴している。