金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長の顔がプリントされたTシャツを販売したとの理由で保守団体から告発された業者と販売仲介企業が、嫌疑なしで不起訴となった。
ソウル警察庁安保捜査隊は8日、利敵表現物製作・販売で告発されたパロディー衣類販売業者2人とネイバー、クーパンを嫌疑なしで不起訴としたと明らかにした。販売業者たちは2022年から、金委員長の笑顔の写真と「同志よ、花道だけを歩め(相手の成功や幸せを祈る言葉)」を意味する北朝鮮の方言が印刷されたTシャツをネイバースマートストアやクーパンなどを通じて販売していた。
公権力監視センターや正しい社会市民会議などの保守団体は昨年8月、「反国家団体の首魁(しゅかい)を美化し称賛した」として、彼らを国家保安法第7条違反(利敵表現物製作・販売)で警察に告発した。告発後、Tシャツの販売は直ちに中止され、ネイバーとクーパンは関連掲示物が掲載されれば直ちに削除することを決めている。
警察の関係者は「販売業者と仲介企業を調査した結果、国家の存立、安全、自由民主的基本秩序を危険にさらすということを知りながら販売したとは考え難いと判断した」とし、「これらの業者は国家保安法違反の前歴者でもなく、営利や生計を目的としてTシャツを販売したもの」と語った。