日本軍性奴隷問題解決のための正義記憶連帯(正義連)の後援金を私的に流用した疑いで、1審で罰金刑を言い渡された無所属のユン・ミヒャン議員(58)が、2審では懲役刑を言い渡された。
この刑が最高裁で確定すれば、ユン議員は議員失職となる。現役の国会議員はどんな犯罪でも禁錮以上の刑が確定すれば、国会法と公職選挙法によって議員職を失うことになる。
ソウル高裁刑事1-3部(マ・ヨンジュ裁判長)は20日、寄付金品法違反の疑いなどで起訴されたユン議員に懲役1年6カ月、執行猶予3年を言い渡した。
ユン議員は2015~2019年、管轄官庁に登録せず、団体の口座で41億ウォン(約4億5600万円)の寄付金品を募集し、2011~2020年に集めた資金1億35万ウォン(約1120万円)を私的に使用した容疑(業務上横領)、文化体育観光部とソウル市補助金3億ウォン(約3300億円)を虚偽の事実で受領した容疑(補助金法違反)などで裁判にかけられた。また、重症認知症と診断された日本軍「慰安婦」被害者のキル・ウォノクさんの心身障害を利用し、5千万ウォン(約560万円)を財団に寄付させた容疑(準詐欺)、慰安婦被害者のための憩いの場を相場より高く購入した容疑(業務上背任)も受けている。
1審裁判所は今年2月、1718万ウォン(約190万円)の横領だけを有罪と認め、罰金1500万ウォン(約167万円)を言い渡した。ユン議員は控訴審で「30年間私的利益を図ったことはなかった」として無罪を主張したが、検察は懲役5年を求刑した。