「貴金属の1丁目1番地」と呼ばれるソウル鍾路（チョンノ）で、ティファニー、シャネル、グッチ、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドの指輪やネックレスなどを偽造、販売していた50代の2人の男性が特許庁の6カ月以上の追跡の末に起訴された。
特許庁商標特別司法警察は、ソウル鍾路で高級ブランドの貴金属を偽造し流通させていたA容疑者（50）と、これを流通させ販売していたB容疑者（51）の2人を商標法違反の容疑で在宅起訴したことを15日に明らかにした。商標警察は今回の取り締まりで、偽造貴金属と、偽造に使われた鋳型など29種475点を押収した。他人の登録商標を偽造する目的で用具を製作・交付・販売または所持する行為も商標権侵害とみなす商標法の条項に則り、鋳型も押収対象となった。
A容疑者は2017年12月から昨年9月にかけて、ソウル鍾路区の貴金属製造工場でティファニー、シャネル、グッチ、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドの商標付きのネックレス、指輪などの貴金属737点を偽造し流通させた疑いが持たれている。正規品の額にすると10億ウォン（約1億200万円）相当。B容疑者は同じ期間に、A容疑者が偽造した貴金属を鍾路の貴金属街で流通させ販売した疑いが持たれている。
A容疑者らは取り締まりを避けるために緻密に準備していた。A容疑者は捜査機関の取り締まりを避けるために、住宅街の中にある店舗で看板をかけずに工場を運営しており、工場内には偽造商品を直ちに廃棄できる小規模の溶鉱炉を備えていた。彼らは貴金属に暗号のような「識別コード」を割り振った製作台帳を作り、ひそかに宣伝してもいた。
貴金属は体積が小さいという特性上、流通量が少ないため、偽造商品を認知した消費者の通報がなければ取り締まりの開始が難しい面があった。実際にこれまで商標警察が取り締まってきた偽造貴金属の例を見ると、小売店や海外の直販者を対象にした少量取引がほとんどだった。特許庁は「今回の取り締まりは商標警察が半年以上追跡し、偽造貴金属を販売した小売業者だけでなく、偽造貴金属を製造して全国に大量流通させた製造・流通業者まで摘発した例」だと強調した。
特許庁商標特別司法警察のパク・チュヨン課長は「摘発された製造工場の規模は大きな方に属し、偽造商品が卸・小売店に流通する前に押収した。偽造品製造に使われる鋳型もすべて押収したため、製造段階で源泉から遮断したという点で意義がある」とし、「商標警察は偽造商品流通の根絶のために、卸・小売業者だけでなく製造工場に対する企画捜査も続けていく計画」だと語った。
訳D.K
