大邱(テグ)・慶尚北道の市民社会団体は、福島第一原子力発電所の放射性汚染水放出計画を撤回するよう求めた。
大邱環境運動連合など48の大邱・慶尚北道の市民社会団体は26日、大邱市中区(チュング)の国債報償運動記念公園で記者会見を行い「日本は福島第一原発の放射性汚染水の海洋投棄計画を直ちに撤回せよ」と述べた。
彼らは「2011年3月11日の福島第一原発事故で、韓国は海洋汚染と水産物の安全問題で直接・間接的な被害を受けている。日本は放射性汚染水を保管する場所がないと言い訳して、地球人が共同で利用する太平洋に投棄しようとしている。汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化するというが、機器に様々な欠陥が発見されており、その機能さえ信頼できない」と指摘した。
彼らはまた「放射性物質中、セシウムは筋肉、ストロンチウムは骨、トリチウム(三重水素)は血液に作用して遺伝子を傷つけ、白血病、生殖機能障害、がんなどを引き起こしうる。海洋生態系に致命的な影響を与え、韓国の漁業者、水産業従事者にも大きな被害が及ぶだろう。マガレイ、サンマの干物、ズワイガニ、サバ、タコなどの慶尚北道東海岸(トンヘアン)の代表的な食品も放射能汚染から自由ではない。水産物忌避現象が起き、地域経済に大きな被害が発生するだろう」との懸念を示した。
続いて「このような状況にもかかわらず韓国政府は一体何をしているのか。明確な抗議の声さえあげられない尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は一体誰のための政権なのか。国民の安全よりまず日本のことを考える大統領は必要ない」と強調した。彼らは記者会見後、仮面をかぶって放射性汚染水で海の生き物が死んでいく様子を表現するパフォーマンスを行った。
日本政府は福島第一原発の汚染水(132万トン)の放射性物質の濃度を法定基準値以下に下げ、今夏から30年かけて海に放出する計画だ。