韓国軍は、レーダーに捉えられない「ステルス」機能の小型無人機のテスト飛行を早ければ来月実施する計画だ。
国家総合電子調達システム(ナラジャント)のホームページによると、12日、大韓航空は国防科学研究所(ADD)が先月発注した「ステルス小型無人機試作機製作」事業の1位事業者に選ばれた。無人機試作機製作事業には69億8600万ウォン(約7億1500万円)の予算が投入される。国防科学研究所は早ければ来月にも無人機が正常飛行できるかどうかを確認する初飛行を進めた後、来年末頃に戦力化する予定だ。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1月、北朝鮮の無人機事件の直後、ソウル龍山(ヨンサン)大統領室で国家安保室と国防部、合同参謀本部、国防科学研究所などから無人機対応戦力に対する報告を受け、合同ドローン部隊の創設とステルス無人機の開発などを指示した。
これを受け、韓国軍は無人機関連組織の新設と無人機の戦力化に拍車をかけている。軍は北朝鮮無人機による領空侵犯に対応するドローン作戦司令部を創設することに続き、先月24日には32億ウォン(約3億2700万円)の予算をかけて低価格の小型無人機100機を注文した。
しかし、北朝鮮の無人機による領空侵犯への対策として、北朝鮮を狙った韓国軍の無人機戦力を強化することは、朝鮮半島の緊張を高めるという批判もある。1月26日、国連軍司令部は北朝鮮の無人機の侵入に対応した韓国軍の対北朝鮮無人機作戦は「停戦協定違反」だという立場を示した。