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韓国国防部長官「日本の哨戒機の威嚇飛行は事実…謝罪については再協議」

登録:2023-03-23 19:54 修正:2023-03-24 06:54
韓国国防部のイ・ジョンソプ長官が23日、国会で開かれた国防委員会全体会議で懸案報告をしている/聯合ニュース

 韓国国防部のイ・ジョンソプ長官は、韓国と日本の間の哨戒機軋轢について、「日本は事実歪曲をやめ、威嚇飛行を謝罪せよ」という従来の国防部の立場について、「変わりはない」と述べた。イ長官は、日本の哨戒機が威嚇飛行をしたことは事実だとも確認した。

 イ・ジョンソプ長官は23日、国会国防委員会で「国防部が2019年1月に明らかにした立場に変化があるか」という「共に民主党」のソン・ガプソク議員の質問に対し、このように答えた。2019年1月2日、国防部は「日本はこれ以上事実を歪曲する行為をやめ、人道的救助活動中だった韓国艦艇に対して威嚇する低空飛行をした行為を謝罪せよ」と要求した経緯がある。

 2018年12月20日、東海で遭難した北朝鮮漁船を救助していた韓国海軍の駆逐艦「広開土大王艦」に日本海上自衛隊のP1哨戒機が接近した。当時、韓国は日本の哨戒機が広開土大王艦に近接して威嚇飛行をしたと主張し、日本は正常な飛行だとして対抗した。日本は、広開土大王艦が艦砲とミサイルの照準を支援する射撃統制追跡レーダーを照射したと主張した。これに対して韓国は、広開土大王は追跡レーダーを照射していないことを何度も確認したにもかかわらず、日本が事実確認をせずに一方的に発表したと反論した。

 イ長官は「哨戒機事件に関する国防部の立場はどうなのか」というユン・フドク議員(共に民主党)の質問にも「(日本の哨戒機が)威嚇飛行をしたのは事実」と再確認した。また「国防部の立場は、この問題について韓日間で立場が異なり事実関係を(明確に)しなければならず、(それで)実務協議を数回行った」とし、「韓日関係の進展によって今後その部分を進めていく」と説明した。「哨戒機威嚇飛行に対して日本の謝罪を得なければならない」というユン・フドク議員の要求に対し、イ長官は「その部分は今後再協議する」と答えた。イ長官は16日の韓日首脳会談で、哨戒機事件は案件ではなかったと説明した。

 イ長官は、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の完全正常化が韓米日同盟につながる可能性を問う議員らの関連質問に対し、「(GSOMIAの法的地位の正常化が、韓日)軍事同盟という表現は適切ではない。その可能性もまったくない」と答えた。

 GSOMIAの「完全正常化」が相互軍需支援協定(ACSA)と米国のミサイル防衛(MD)体系編入につながるという指摘に対しても、イ長官は「明らかに違うと申し上げることができる」と否定した。「GSOMIAはACSAもMDも関係ない」とし「MDに編入する理由もない」とも付け加えた。

 イ長官は、「(日本と)ACSAを考慮しないと明確に言っているのか」というアン・ギュベク議員(共に民主党)の質問には、「ACSAとGSOMIAは互いに関係がないということであって、他の意味ではない」と答え、ACSAの推進可否については明確にしなかった。

 「国民の力」のシン・ウォンシク議員がイ長官に「日本の自衛隊が大韓民国・朝鮮半島に上陸し、軍事的に侵略する可能性があると思うか」と尋ねると、イ長官は「ないと思う」と答えた。また「GSOMIAの正常化が日本の自衛隊の朝鮮半島進駐につながる」という憂慮に対して、イ長官は「想像の領域」だと否定した。彼は「自衛隊の朝鮮半島進入はありえないこと」とし「私たちの同意・協議なしには、いかなる場合にも(日本の自衛隊が)入ってくることはできない」と話した。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1084921.html韓国語原文入力:2023-03-23 18:17
訳J.S

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