パク・チン外交部長官は2日に光州(クァンジュ)を訪れ、日帝強占期の強制動員被害者と対面する。今回の対面は、強制動員被害者賠償問題の解決策づくりのための官民協議会第4回会議を前に、外交部が被害者の意見を聞いて合意案を導き出すための努力の一環と解釈される。強制動員被害者の支援団体は、最高裁に判決の延期を事実上要請した政府に謝罪を求めた。
強制動員被害者を支援する「日帝強制動員市民の会(市民の会)」は、パク長官が2日午後に光州を訪れ、日本製鉄の被害者のイ・チュンシクさん(98)、三菱重工業の被害者のヤン・クムドクさん(93)と相次いで対面する予定であることを明らかにした。パク長官は続いて国立5・18民主墓地を訪ね、2009年に亡くなった三菱強制動員被害者キム・ヘオクさんの墓を参拝する予定だ。パク長官と強制動員被害者が対面するのは今回が初めて。
外交部は、最高裁による特別現金化(売却)命令が迫るとともに、5日の官民協議会の第4回会議を控えている中で、被害者の意見を聞くためにこのような場を設けたものとみられる。
しかし市民の会はこの日、光州市議会で記者会見を行い「政府は最高裁への意見書提出を直ちに撤回し、被害者に謝罪せよ」と強調した。市民の会は「外交部は7月に最高裁の担当法廷に意見書を提出し、事実上判決を先送りすることを要請した」とし、「まず公式に謝罪することが被害者に対する最小限の道理」だと述べた。また、「意見書提出は賠償も面談も拒否する三菱に韓国政府が手を貸したもの」だとし、「メディアの前では被害者の意見を傾聴するとしながら、後ろでは最高裁の担当法廷に意見書を提出し、被害者の足を引っ張っている」と批判した。外交部は7月26日に、加害者である日本の戦犯企業の国内保有資産の売却についての最終判断を先送りするよう求める意見書を最高裁に提出している。
強制徴用被害者に対する賠償の解決策を議論する官民協議会の第4回会議は、5日午後3時から政府ソウル庁舎別館で行われる。先月9日に行われた第3回会議には、最高裁で賠償確定判決を受けた被害者のうち、日本製鉄と三菱重工の強制徴用被害者の関係者たちが参加しておらず、第4回会議にも参加しない予定だ。