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北朝鮮、全員会議開始…核実験決議の有無に関心集まる

登録:2022-06-10 06:26 修正:2022-06-10 07:57
8日、金総書記の司会で会議開始 
核実験の決定可否が最大の関心事 
 
経済担当の内閣総理の名前を先に呼び、「富強発展」を強調 
「経済」問題が重要に取り上げられる見通し
今月8日、朝鮮労働党の金正恩総書記兼国務委員長の司会で労働党中央委第8期第5回全員会議の拡大会議が始まったと、労働新聞が9日付の1面にて報道した。同紙はこの日、1面の記事に参加者が会議場に入る姿を撮った写真を大きく載せた/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 7回目の核実験が差し迫っている中、北朝鮮が8日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長の司会で、労働党中央委員会第8期第5回全員会議の拡大会議を始めたと、「労働新聞」が9日付1面で報じた。

 同紙は金正恩総書記が司会を務める中、「全員会議は上程された討議議政(議題)を一致可決(満場一致で賛成)で承認した」と報道した。しかし、議題や議論内容に関しては具体的に言及しなかった。

 今回の全員会議の最大の関心事は、金総書記が7回目の核実験を決定するかどうかだ。韓米当局は北朝鮮がいつでも核実験ができる準備を整えたと分析した。議題に関する「労働新聞」の「沈黙」は、このような状況と無関係ではなさそうだ。これに先立ち、北朝鮮は2017年9月3日午後12時29分頃、6回目の核実験を行ったが、金総書記は当日午前、自身が主宰した労働党政治局常務委員会でこれを決めた。

 金総書記が全員会議の演説で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後初めて対南政策基調を明らかにするかどうかも関心事だ。北朝鮮は尹錫悦政権発足後、まだ公式反応を示していない。

 「労働新聞」は全員会議で「経済」問題を重要に取り上げる可能性が高いことを示唆した。同紙は金正恩総書記を除いた主要出席者を紹介し、「政治局常務委員会委員のキム・ドクフン同志、チョ・ヨンウォン同志、チェ・リョンヘ同志、パク・ジョンチョン同志」などの順に配列した。これまでは「チェ・リョンヘ、チョ・ヨンウォン、キム・ドクフン」の順だったが、今度は経済を総括するキム・ドクフン内閣総理を前面に押し出し、チョ・ヨンウォン、チェ・リョンヘの順にしたのだ。

 「労働新聞」が同日の記事で「国家の富強発展と人民の福利」を特に強調した事実も、経済が全員会議の主要議題であることを裏付けている。同紙は「偉大な我が国の富強発展と人民の福利のための歴史的闘争で担っている重大な責務を深く自覚した参加者全員の高い政治的熱意の中で、全員会議拡大会議は議政討議に入った」と報道した。

 金総書記は今回の会議事業総化報告(演説)を通じて、今年の経済計画目標達成の可否を中間点検し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で苦しんでいる人民を慰める「経済対策」を出す可能性があるとみられる。これに先立ち、金総書記は先月12日、労働党中央委第8期第8回政治局会議を開き、今回の全員会議で「2022年度の党および国家政策執行中の状況に対する中間総和(決算)」と「一連の重要問題を討議決定」すると予告した。韓国の統一部当局者は、今回の全員会議が「北朝鮮住民の民生を安定させ、実質的な非核化と南北関係正常化の道に進む契機になることを期待する」と述べた。

 拡大会議の形で行われる全員会議は、数日間続くものとみられる。第8期第4回全員会議は昨年末の5日間(2021年12月27~31日)にわたって開かれた。

イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1046281.html韓国語原文入力:2022-06-10 02:14
訳H.J

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