「この世には本質的に食用の動物はいない。検察が食用魚類だと主張するブリ、マダイは、出自を考えれば海にいるべき野生動物だ」
2日、ソウル陽川区のソウル南部地方検察庁前で、「魚デモ」を不起訴処分にした検察の処分に抗議する記者会見が始まった。この日、動物権団体「動物解放の波」は記者会見を行い、検察に抗告状を提出した。
先月10日、ソウル南部地検刑事1部(キム・ウォンジ部長検事)は、2020年11月の集会中、生きているブリとマダイをアスファルトの地面に放り投げるデモを行い、動物保護法違反容疑で調査を受けていた慶南魚類養殖協会の関係者を不起訴処分にした。検察は、同集会で投げられた日本産の輸入ブリとマダイは「食用目的の魚類」であり、現行の動物保護法の適用対象ではないと判断した。
動物解放の波は「ブリやマダイという種は、食用として育てられてきたとしても、その種のすべての個体に動物保護法を適用しないのは種差別だ。検察は今回の決定で『苦痛を感じる神経体系の発達した脊椎動物』を保護するために作られた動物保護法の位置づけと趣旨を無視した」と述べた。
事件を告発したキム・ドヒ弁護士は「韓国の動物保護法が『食用を目的とする動物』を除外したのは、食用で起きる必然的虐待行為は罰しないということを意図したものだった。しかし検察の恣意的な解釈を経て、食用ならいつでもいかなる虐待を行っても罪が問えなくなってしまった」と批判した。
記者会見の後にはブリ、マダイの仮面をかぶった活動家たちが1人2人と倒れ、集会時に死んでいった魚の苦しみを再現した。集会に参加した10人あまりの市民は「魚類も苦痛を感じる」、「魚類動物虐待反対」などのプラカードを手に検察の判断を批判した。