国民の力のユン・ソクヨル大統領候補の義母C氏が25日、介護医療院の開設と不正受給容疑に対する控訴審で無罪判決を受けたことで、ユン候補はかなりの政治的負担を軽減することができた。旧正月直前に「妻関連リスク」が一部解消されたことを受け、国民の力では安堵の声があがっている。
ソウル高裁刑事5部(ユン・ガンヨル裁判長)は、特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反(詐欺)と医療法違反の疑いで裁判にかけられたC氏に25日、懲役3年を言い渡した一審を破棄し、無罪を言い渡した。同地裁は判決理由について、「検事が提出した証拠だけでは、被告が介護医療院の開設・運営に関与したことや国民健康保険公団を欺いたと認められる証拠が足りない」と述べた
一審は昨年7月、「医師ではないC氏が医師ではない同業者と共謀し、形式上非営利医療法人を設立するかのようにして、営利目的の医療機関を開設した後、国民健康保険公団から療養給付を騙し取った。健保の財政悪化を招き、誠実な健保加入者らの経済的負担を加重させる結果をもたらすという点で、その罪責は軽くない」として、C氏に懲役3年の実刑を言い渡し、法廷拘束した。しかし控訴審は「C氏は同業契約を締結した事実がない」として、一審の判決を覆した。
国民の力は、ユン候補の足を引っ張ってきた妻関連リスクが、旧正月連休前に一部解消されたことに安堵している。同党の主要関係者は本紙との電話インタビューで「大統領選挙の40日前に『妻関連リスク』の一部を占めていた義母の容疑が無罪になり幸いだ」とし、「しかし、これについて立場を表明するのも難しい状況なので、公式の立場は示さない計画」だと、内部の雰囲気を伝えた。ある重鎮議員は本紙の取材に対し、「大統領選挙前に義母関連事件を完全に片付けられるようになった」とし、「裁判所の判決だから、与党もこれ以上攻勢をかけるのは難しいのではないか」と述べた。国民の力の内部では、「義母リスク」が一部減ったため、今後もユン候補の上昇傾向が続くものと期待している。
ユン・ソクヨル候補は今回の判決について立場を示さなかった。ユン候補は今年7月の一審判決後、「法適用には例外がないというのが私の所信」だと述べたが、昨年12月の寛勲討論では「5年前にすでに容疑なしと判断された事案をまた取り出し、関連者一人の供述が変わったとして起訴される場合はほとんどない」とし、「再捜査をユン・ソクヨルを狙ったもの、過剰捜査の一環だとみるか」という質問に「そうみている」と述べた。
ただし、C氏の私文書偽造関連の裁判はまだ進行中だ。C氏は2013年4月から10月にかけて、京畿城南市中院区道村洞(ソンナムシ・チュンウォング・トチョンドン)の土地を購入する過程で、銀行に349億5550万ウォン(約33億2900万円)を預けたかのように、通帳残高証明書を偽造した容疑(私文書偽造)などで裁判を受けている。同事件でもC氏は昨年12月、懲役1年を言い渡されて控訴した。