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[社説]追加公開された野党ユン候補の妻キム・ゴンヒ氏の発言、明確な釈明が必要だ

登録:2022-01-22 05:50 修正:2022-01-22 07:16
今月16日午後、ソウル上岩洞の「文化放送」(MBC)社屋の電光掲示板に、国民の力のユン・ソクヨル大統領選候補の配偶者、キム・ゴンヒ氏の「7時間通話記録」の内容を取り上げた時事番組「ストレート」が流れている/聯合ニュース

 韓国の野党「国民の力」のユン・ソクヨル大統領選候補の配偶者、キム・ゴンヒ氏が、いわゆる「7時間通話記録」と関連し、「開かれた共感TV」を相手取って起こした放送禁止仮処分申立てについて、ソウル中央地裁は19日、「プライバシーの部分を除き、放送してもよい」という決定を下した。大統領選候補の配偶者としての地位と発言の公的な性格を明確に指摘し、ソウル西部地裁が14日に公開を禁止した内容の大半を公開することを許可したのだ。裁判所が認容したキム被告の発言は、一様に憲法的・民主的価値を否定する内容だ。キム・ゴンヒ氏だけでなく、ユン・ソクヨル候補もこのような発言について明確に釈明する必要がある。

 裁判所は「大統領の配偶者は大統領の職務遂行に直接的かつ間接的にかなりの影響を与え得る地位にある」とし、「キム氏の政治的・社会的問題に関する見解や女性観、政治観、権力観などは、有権者の投票権の行使において参考になり得る内容」だと判断した。また「論文および各種学歴や経歴、受賞歴の歪曲・誇張疑惑なども有権者の公的関心ないし公共の利害に関する事項に該当する」と見た。結婚前のプライバシーに関する疑惑も「企業や検察幹部などとのコネクションや収賄疑惑などと絡んでおり、国民の関心事になった事案」だと指摘した。

 新たに公開されたキム・ゴンヒ氏の発言は、先に「文化放送」(MBC)が公開した内容よりも衝撃的だ。キム氏は一部メディアを指して、「私が大統領府に行けば、皆刑務所に入れる」と語った。政治報復として表現の自由と言論の自由を抑圧できるという認識自体が驚くべきだ。「ハン・ドンフン(検事長)と連絡をよく取っているから、情報提供することがあれば代わりに伝える」という内容は、検察幹部に単純な親交以上の影響力を行使してきたことを暗示する。ハン検事長はユン候補が検察総長だった時代、最側近だった。ユン候補は妻のこのような行動を知らなかったのか、明確に答えなければならない。

 キム氏が巫俗(シャーマニズム)に心酔していることを示す発言も決して見過ごすわけにはいかない。ユン候補の周辺に巫俗人が登場し続けることと無関係だとは思えないからだ。韓国国民は国政に巫俗が介入した弊害をすでに朴槿恵(パク・クネ)政権時代に目の当たりにした。国民に納得できる説明をしなければならない理由もそこにある。本紙はユン候補の義母問題を提起したチョン・デテク氏の国政監査での証人採択が撤回される過程で、キム・ゴンヒ氏が介入した情況を、録音記録をもとに取材し、報道した。事実ならば、これもまた非常に深刻な事案だ。徹底した真相究明が求められる。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1028203.html韓国語原文入力:2022-01-21 02:32
訳H.J

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