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韓国政府、米共和党議員らの「終戦宣言反対」書簡に「多様な意見ある」

登録:2021-12-09 01:46 修正:2021-12-09 07:33
米共和党議員らの「終戦宣言反対」書簡//ハンギョレ新聞社

 ヤング・キム議員など、米共和党の連邦下院議員35人が7日(現地時間)、米政府宛てに「北朝鮮の非核化と人権尊重の約束が前提になっていない終戦宣言に反対する」という書簡を送った。 韓国政府は「米議会内には終戦宣言への支持など多様な意見がある」とし、拡大解釈を警戒した。

 外交部当局者は8日午後、記者団に対し、「キム議員など一部共和党議員の(終戦宣言に対する)懸念表明もあるが、米議会内では終戦宣言の趣旨を理解して支持するなど、多様な意見がある」と述べた。同当局者はその例として、今年5月にブラッド・シャーマン米民主党下院議員が終戦宣言の支持を含め、北朝鮮と外交的関与を求める法案を発議し、約30人が共同発議した状況を挙げた。また、シャーマン議員を中心に、米議員らが先月4日、バイデン大統領宛に終戦宣言を求める書簡を送った事実も取り上げた。米国内に終戦宣言に対する多様な意見があるという点を強調したのだ。外交部が米議会側の動きに関するブリーフィングを自ら要望する異例の動きに出たのは、米国の北京冬季五輪「外交的ボイコット」表明で終戦宣言の動力が落ちたという認識が広がるのを懸念したためとみられる。

 これに先立ち、キム議員らは「終戦宣言が平和を促進する代わりに、朝鮮半島の安全保障が深刻に傷つき、不安になる可能性があるという点を憂慮する」とし、「(終戦宣言)戦略の明確な危険性について韓国と協力しなければならない」という内容の書簡をアントニー・ブリンケン国務長官やジェイク・サリバン大統領補佐官(安全保障担当)、ソン・キム北朝鮮政策特別代表宛に送った。書簡で彼らは「終戦宣言は朝鮮半島の米軍と地域安定にも深刻な危険をもたらす」とし、「北朝鮮が完全に非核化する前に朝鮮半島から米軍の撤退を考慮できる扉を開くのは、米国の安保に悲惨な結果をもたらすと共に、米国人や韓国人、日本人の命を危険にさらす恐れがある」と主張した。

 外交部当局者は書簡の内容について「終戦宣言は法的拘束力のある平和協定ではない」とし、「非核化交渉の呼び水の役割」として活用しようという韓国政府の立場を再確認した。

キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1022483.html韓国語原文入力:2021-12-08 16:24
訳H.J

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