日本政府の福島第一原発の放射性汚染水の海洋放出と関連し、韓国と日本政府が向かい合った。韓国側は日本政府の海洋放出方針に対し、重ねて懸念を表明した。
韓国政府は3日夜、福島(第一)原発汚染水対応関係省庁タスクフォース(TF)傘下の5部処共同報道資料を発表し、「政府は3日午後、日本の東京電力が11月17日に発表した『福島第一原子力発電所における多核種除去設備等処理水の海洋放出に係る放射線影響評価結果(設計段階)』について、韓日間のブリーフィングセッションを行った」と明らかにした。画像で行われた今回のブリーフィングに、韓国側からは国務調整室、外交部、原子力安全委員会、科学技術情報通信部、海洋水産部が、日本側からは外務省、資源エネルギー庁、東京電力の課長級関係者らが出席した。先月出した報告書に対する日本側の説明に加え、質疑応答の形で進められた。
報道資料によると、韓国側は「韓国政府の度重なる懸念表明にもかかわらず、日本側が海洋放出を前提に報告書を発表したことに対し、遺憾を表明すると共に、海洋放出が人と環境に及ぼす影響の不確実性に対して改めて懸念を示した」という。また、これに先立ち、専門家らとともに検討した日本側の報告書の「主要仮定と方法論上の疑問点を提起」すると共に、追加資料を求めた。また、「原発汚染水の海洋放出を懸念する周辺諸国に対する日本側の透明な情報公開と誠実な協議も繰り返し要求した」と、政府は明らかにした。
東京電力は先月17日、福島第一原発から発生する汚染水(日本政府の名称は「処理水」)を海に放出しても、海洋環境に及ぼす影響は極めて少ないという内容の評価報告書を発表した。
政府は4月、日本政府が2011年の福島第一原発事故によって発生した放射性汚染水の海洋放出方針を決めたことに対し、強い遺憾を表明した。
一方、日本のメディアは同日、日本の原子力規制委員会が「福島第一原発の処理水海洋放出を2023年春ごろに開始する」という政府や東京電力の方針について、「(目標達成には)かなり苦しい時期に来ている」という認識を示したと報じた。