環境保健市民センターと環境運動連合海委員会のメンバーが25日午後、ソウルの世宗文化会館前の階段で、福島第一原発の汚染水放出について、日本の岸田文雄新首相と菅前首相に抗議するパフォーマンスを繰り広げた。
岸田首相は、17日に福島第一原発を訪問した後、記者団に対し、「(福島第一原発に)多くの(汚染水の)タンクが立っている姿を見て、先送りできないと痛感した。透明性をもって説明していくことが大事だ」と述べ、事実上、原発の汚染水を多核種除去設備(ALPS)で濾過し、海に捨てるという日本政府の構想を予定通り推進する考えを明らかにした。また、福島第一原発から9キロ離れた場所に今年3月にオープンした地域特産品販売施設を訪れ、同地域で生産されたコメや野菜、加工品などについての説明を聞いたほか、イチゴ農場を訪れてイチゴを味わった。総選挙を控え、福島で生産された食品は安全だとする日本政府の主張を宣伝するとともに、地域の民意をなだめるための行動だった。
しかし環境保健市民センターと環境運動連合海委員会のメンバーは25日、パフォーマンスを通じて「岸田首相のこうした行動は、放射能汚染水に対する国内外の懸念を無視する行為」と批判し、人類共同の資源である海の安全性を脅かす日本政府の誤った海洋放出計画の撤回を求めた。日本政府による実際の放出は、2023年春になると予想される。