本文に移動

韓国の国家安保室長、来月訪中…終戦宣言、北京五輪などを論議

登録:2021-12-01 02:50 修正:2021-12-01 07:25
ソ・フン国家安保室長が昨年8月22日午前、釜山のウェスティン朝鮮ホテルで中国の楊潔チ中央政治局委員と記念撮影する様子=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 大統領府のソ・フン国家安保室長が、中国の楊潔チ外交担当政治局員の招きで12月2日から2日間にわたって中国を訪問することが30日、明らかになった。ソ・フン室長は訪中期間中、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が力を入れている「朝鮮半島終戦宣言」などについて話し合うものとみられる。

 大統領府の主要関係者はこの日、ソ室長の訪中について「韓中両国は高官級交流などの様々な契機を通じて戦略的な意思疎通を維持し続けており、今回のソ室長の訪中はそうした脈絡の中で中国側と協議中」だと説明した。

 ソ室長の訪中は、来年2月に開催される北京冬季五輪を約3カ月後に控えて決定された。北京五輪開催の成功を望む中国と、これを機とした南北関係の改善を望む韓国が膝を交える場になるとみられる。米国は最近、北京五輪に選手のみを送り、当局者は出席しない「外交的ボイコット」を検討しており、英国やオーストラリアなども同調している。新型コロナウイルスの変異株で悪化している防疫状況も、中国には悪材料となっている。大統領府の主要関係者は「現在のところは、北京五輪がどのような水準でどのように開かれるかは確定してもいないため、韓国政府が何か特別な立場に立つ時期ではないと思う」としつつも「北京五輪が南北関係改善に向けた転機となり、また北東アジアと世界の平和に貢献するきっかけとなることを願う」と述べた。北京五輪を終戦宣言に向けたステップにしたいという希望を示唆したものだ。

 ソ室長は、今回の訪中期間中に楊潔チ政治局員と会談し、文大統領の任期中に実現できていない習近平主席の訪韓問題も話し合うとみられる。コロナ拡散により2019年12月以降は開かれていない韓中日首脳会議の開催問題も議論されると予想される。尿素水不足などで体感したサプライチェーンの問題も主な議題のひとつにあげられる。

 ソ室長と楊政治局員の会談は、昨年8月に楊政治局員が釜山を訪問した時以来、およそ1年3カ月ぶり。ソ室長は10月に米国を訪問して米国のジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官と会談し、終戦宣言を推進している韓国の立場を説明するとともに、緊密な論議を行っていくことを約束している。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1021408.html韓国語原文入力:2021-11-30 16:32
訳D.K

関連記事