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「中国人・中国政府いずれも好感持てない」韓日の若者世代の反中感情を調べると…

登録:2021-11-25 10:18 修正:2021-11-27 04:54
現代中国学会国際秋季学術大会・テーマ「韓日両国の反中感情拡散」 
「中国・中国人いずれも好感持てず…オンライン上の嫌悪コメントが『自由民主主義の守護』」? 
「日本の若者層は韓国・中国に対し親近感高い…中国にはイメージ低下を補完する要素が足りない」
韓国人が中国、日本に対して好感が持てる・好感が持てない理由//ハンギョレ新聞社

 世界中が新型コロナウイルスで苦しんだ昨年10月、米国の世論調査専門機関のピュー・リサーチ・センターが発表した調査結果によると、14カ国で調査対象者の70%が「中国には好感が持てない(unfavorable)」と回答するなど、世界全体で反中感情が過去最高値を記録している。隣国の韓国と日本も例外ではなく、特にオンライン空間で若者世代を中心に嫌悪に近い反中感情があらわれている。このとき韓国人は、日本政府と日本人を分けて考える反日感情とは異なり、反中感情では中国政府と中国人いずれも否定的に認識しているという診断が出た。

 現代中国学会が19日、「韓国と日本の反中感情の拡散、どうみるべきか」と題して開いた国際秋季学術大会で、ソウル市立大学中国語文化学科のハ・ナムソク教授は、修士課程の学生のキム・ミョンジュン、キム・ジュンホさんとともに「韓国の若者世代のオンライン反中感情の現状」を発表した。彼らが2018年に韓中日の20代の大学生を対象に行ったアンケート調査の結果、韓国の若者の中国に対する好感度は2.14点(5点満点、1に近いほど非好感)、日本に対する好感度は2.83点だった。特に注目を集めたのは、両国に対する好感・非好感の主な理由がそれぞれ異なるという点だ。中国に対し好感が持てない理由としては「(教養のない)中国人」が48.2%で最も高く、「独裁と人権弾圧」(21.9%)が続いた。好感が持てる主な理由としては「中国に対する単純な関心」(41.4%)が最も多かった。一方、日本に対して好感が持てない理由は「歴史問題(慰安婦、 日本の植民地時代)」(79.7%)が圧倒的に高かったのに対し、好感が持てる理由としては「先進的な市民意識」(40.1%)が最も高かった。

 これについてハ教授は「韓国と日本の間の歴史対立は両国間の政府問題に限定され、これとは別に日本市民の先進的な市民意識は日本に対して肯定的な要因として作用している」と説明した。これとは異なり、中国政府と中国人は事実上分離していないが、ハ教授は「中国人に対する韓国の若者たちのイメージは『国家の主張に同調する愛国主義者』という断片的な形態でありうるということを示している。このような違いは、今後の反中感情に対する対策の樹立が日本のケースよりも難しい可能性があることを示している」と指摘した。

中国人を刺激し、その反応を笑いのネタにするユーチューブコンテンツ=現代中国学会発表資料より//ハンギョレ新聞社

 オンライン空間で見られる反中感情の形態からみたとき、「オンライン上の反中感情は、概して中国が韓国を侵略しようという野心を抱いているという危機感と不安に基づいている」との診断が示された。代表的なものが「文化浸透戦略説」だ。例えば、中国で撮影された「ティックトック」の動画はユーチューブにもアップされるが、これについて「中国政府が中国に対する親近感を誘発しようと計画的にばらまく映像」と反応するといったかたちだ。「中国嫌悪のコメントを書くのは、侵略の野心を持つ中国に対抗して韓国の自由民主主義を守り抜く行為」というような態度もみられる。

 2018年のアンケートで、自ら「進歩派」と主張する若者ほど中国に対する好感度が低くあらわれたのも注目に値する点だ。理念の程度を1(進歩)から5(保守)まで分けた時、中国に対する好感度は1の集団では1.75で最も低く、5の集団では3で最も高かった。日本に対する好感度は、1の集団では2.87、5では3.6だった。韓国を連想するときに思い浮かぶ人物として、韓国の芸能人を多様に選んだ中国・日本の若者とは違い、韓国の若者のほとんどは中国と日本から連想する人物として、毛沢東、習近平、豊臣秀吉、伊藤博文を挙げたことも明らかになった。「歴史教育とメディア、各種媒体の再生産を通じて、文化的交流というよりは主に政治と歴史的観点から中国と日本を捉えていることを示している」

 別の発表者である早稲田大学の樋口直人教授は、日本で中国と韓国に対する感情の違いが表れる理由などを説明した。基本的には両国ともにかかわる歴史問題などが親近感を落とすが、韓国の場合は「韓流」のような政治以外の肯定的要因が「政治的状況に振り回されにくい親近感」をもたらすのに対し、「中国にはイメージ低下を補う要素がないため、(親近感が)下落の一途をたどっている」ということだ。また、若者であればあるほど韓国と中国に親近感を感じる割合が高くなっていることを示し、「若者がナショナリズムに傾倒しているとか、若者層が排外主義的だという見解は正しくない」と指摘した。権力を握っている壮年層の男性中心の現在の韓日関係は、韓国に親しみを感じる若い女性の市民的感覚とはかけ離れているとも指摘した。

中国のゲームユーザーに嫌がらせをし、その反応を笑いのネタにするコンテンツ=現代中国学会発表資料より//ハンギョレ新聞社

 学術大会全体では、韓国と日本で深まる反中感情の背景にある「中国たたき」を招いた米中対立をはじめとする国際関係から、中国の若者の強い愛国主義性向などの各国の若者世代の立場、インターネットとメディアの影響、歴史と文化の問題など、多様で複雑な原因を俯瞰した。何よりも相互認識と理解を深めるための民間レベルの交流拡大といった代案が提示された。司会と討論を担当した中央大学社会学科のペク・スンウク教授は「血統論に基づいた世襲権力の登場など、中国の進む道は危険で周辺国家にとって脅威になり得る。(反中問題とは別に)周辺国がこれに対して声を上げることも重要だ」と指摘した。基調講演を行った又石大学東アジア平和研究所のソ・スン所長は「中国は米国・日本と違い覇権を追求せず、東アジアの民族解放闘争の中枢、世界の弱者の支持者として自らを明確に位置づけるべきだ」と主張した。

チェ・ウォンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/religion/1020543.html韓国語原文入力:2021-11-24 09:58
訳C.M

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