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韓国政府「早ければ年内にコロナ経口治療薬を緊急承認」

登録:2021-11-18 01:12 修正:2021-11-18 07:31
キム・ガンリプ食薬処長が記者懇談会で明らかに
メルク社の新型コロナウイルス経口治療薬「モルヌピラビル」/AP・聯合ニュース

 韓国の食品医薬品安全処(食薬処)が、米国のメルク(MSD)社が開発した新型コロナウイルス経口治療薬「モルヌピラビル」に対する緊急使用承認審査に着手した。新型コロナウイルス感染者の重症化防止の役割を果たすものと見られる経口治療薬は、早ければ年内に審査結果が出て、来年初めから商用化が可能になる見通しだ。

 キム・ガンリプ食薬処長は17日、忠清北道五松(オソン)の食薬処で開かれた記者懇談会で「疾病管理庁からメルク社の新型コロナ経口治療薬に対して緊急使用申請があった」とし、「専門の諮問に基づき、安全性、効果性などを判断して、承認するかどうかを決める」と述べた。

 緊急承認の手続きに対する結果は、早ければ年内に出る可能性が高い。キム処長は「(緊急使用承認の可否について)その結果を予想するのは難しい」とし、「専門家の諮問と委員会の審議で肯定的な結果が出れば、年内に十分手続きを完了できるだろう」と言及した。さらに「その後、実質的に医薬品が反映され、現場で導入される過程に関しては、防疫当局が発表したように進めるうえで大きな問題はないだろう」と付け加えた。

 これに先立ち、韓国政府はメルク社とファイザー社の新型コロナ経口治療薬について、先に購入した40万4千人分を来年2月から国内に導入する計画を明らかにした。その後、導入時期を繰り上げる案も検討していると言及した。

 食薬処はファイザーの新型コロナ経口治療薬「パクスロビド」についても、今月10日にファイザー社が事前検討を申請したことを受け、品質と非臨床資料について事前検討を進めている。ただし、公式申請はまだ行われていない。キム処長は「疾病管理庁の要請による緊急使用承認や許可申請があった場合、できるだけ迅速に審査手続きを進めたい」と述べた。

 新型コロナ経口治療薬は、新型コロナ感染者の重症化を防ぐ役割を果たすものと期待されている。先月1日、メルク社は臨床試験で、モルヌピラビルを服用した場合、重症化リスクが50%減少することが分かったと発表した。ファイザー社も今月5日、「パクスロビドは、新型コロナ感染者が重症になり入院または死亡するリスクを最大89%まで減らせる」という臨床試験結果を発表した。

パク・チュニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/rights/1019701.html韓国語原文入力:2021-11-17 20:32
訳H.J

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