米製薬大手メルク社が開発中の新型コロナウイルス感染症の経口型治療薬が、感染者の入院可能性を半分近く減らすことが確認された中、韓国政府が早期確保のための手続きを進めていることを明らかにした。
疾病管理庁は3日、メルク社(MSD)がリッジバック・バイオセラピューティクスと共同で開発した経口型新型コロナ治療薬「モルヌピラビル」と関連し、「中間臨床試験結果について報告を受けた。死亡率の減少、変異ウイルス(抑制)効果など肯定的な結果だと思う」とし、「早期確保に向けた具体的な協議を進めているが、協議過程については非公開が原則で、契約完了などの時期に製薬会社と協議して公開する予定」と明らかにした。
1日、メルク社は軽症や中等症の新型コロナ患者775人を対象にモルヌピラビルを投薬し、第3相臨床試験を中間分析した結果を公表した。これによると、薬を服用した患者の入院可能性(重症化リスク)は、薬を飲まなかった患者の半分以下だった。メルク社は年末までにモルヌピラビルを1000万個生産できることを期待していると述べた。米政府は今年6月、同社と170万人分の供給契約を結んだ。
これに先立ち、政府が今年の予算168億ウォン(約16億円)と来年度予算194億ウォン(約18億円)を経口型新型コロナ治療薬の確保に策定した事実が、本紙の報道で明らかになった。新型コロナ感染者1人がモルヌピラビルを服用する費用が92万ウォン(約8万6千円)であることを考えると、計3万8千人が服用できる量だ。
専門家らは「段階的な日常回復」が進む中、病床の負担を減らすために政府の積極的な導入が必要だとしながらも、ワクチン価格(約2万ウォン)の数十倍を超える値段のため、重症者を中心に投薬が行われる可能性が高いとみている。ソウル大学医学部のキム・ユン教授(医療管理学)は「薬の価格が高いからといって、国民に本人負担金を払わせるのは、国民としては納得しがたいだろう」とし、「ただし、乱用される可能性もあり、投薬の基準を設ける必要がある」と述べた。