本文に移動

韓国野党の大統領選候補、「現政権が発足してから韓日関係が崩壊した」

登録:2021-11-13 03:23 修正:2021-11-13 12:08
ソウル外信記者クラブ招請記者懇談会 
国民の力の大統領候補ユン・ソクヨル氏が12日、ソウル中区にある韓国プレスセンターのソウル外信記者クラブのラウンジで記者懇談会を行っている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 国民の力の大統領選候補のユン・ソクヨル氏は、文在寅(ムン・ジェイン)政権が推進する終戦宣言について、「政治的副作用が大きい」として反対の立場を明らかにした。高高度防衛ミサイル(THAAD)の追加配備については「韓国政府の主権事項」だとして可能性を残した。

 ユン候補は12日、ソウル中区(チュング)のプレスセンターで開かれたソウル外信記者クラブ招請記者懇談会に出席し「終戦宣言というのはそもそも、戦争の当事国や関係国が戦争を終えて、平和協定をはじめとする経済・文化交流などの国際法上の法的効力がある協定を締結する際に、終戦を宣言するもの」だとし、このように述べた。続いて「現在、南北は停戦管理体系をとっている状態だが、北朝鮮が核武装を強化し続けている中で、国際法上の効力がある法的平和協定を締結することは難しい」とし「政治的宣言である終戦宣言をしてしまえば、停戦管理体制である国連軍司令部が無力化されやすく、国連軍司令部が管理する日本の後方基地も同様であるため、非常事態の発生時に大韓民国の安保に重大な問題が生じうる」との懸念を示した。そして「終戦のみを分離して政治的な宣言を行えば、副作用がかなり大きいと思う」とし「国内的には在韓米軍の撤退や兵力削減を求める世論へと向かいうる」と付け加えた。

 ユン候補は、冒頭発言では「主従関係へと転落した南北関係を正常化する」とし「韓国型ミサイル防御網システムを緻密に構築しつつ、韓米の拡張抑止力を拡充して北朝鮮の核・ミサイル能力を無力化する」と述べた。

 「THAADの追加配備には賛成か」との問いには、「THAADを含むミサイル防衛システムをどれほど強化し、また韓米日で協力するかは、安保状況によっていくらでもアップグレードしうる韓国政府の主権事項だ。このことにもとづいて判断する」と述べた。

 ユン候補は、文在寅政権の対日外交については酷評する立場を維持した。同氏は「対日関係が果たして存在するのかと言えるほど、外交そのものがほとんど失踪している状況」と主張した。そして「対日関係を国内政治に引き入れ過ぎなのではないか。現政権が発足して対日外交と韓日関係はほぼ崩壊したと評価しており、それが韓中関係と韓米関係にもかなり良くない影響を及ぼしていると思う」と述べた。

 ユン候補は、最近の国内の「尿素水供給不足」については「韓国政府の産業政策に問題があったと思う」と厳しく批判した。同氏は「政府が最重要部品だとか、このような物資については、供給先を常に多角化するというリスクヘッジをしておくべきだったのではないか」と指摘した。そして「米国には尿素水に少し余裕があるというから、この問題が国際協力によって互いにウィンウィン(win-win)となる方式で解決されることを望む。こうした問題のために韓中の広範な経済交易に問題が生じたりする必要はまったくないと思う」と付け加えた。

キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1019123.html韓国語原文入力:2021-11-12 16:56
訳D.K

関連記事