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大統領選対戦表確定…イ・ジェミョン対ユン・ソクヨル、「20~30代」に求愛

登録:2021-11-08 01:00 修正:2021-11-08 09:29
両党候補確定、両候補とも最初の週末に若者票獲得に狙いを定め 
浮動層が多いうえ、両候補ともに支持弱く「焦り」
共に民主党の大統領候補イ・ジェミョン氏が6日午前、ソウル東大門区の青年住宅「チャンアン生活」のテラスで若者たちと対話している=国会写真記者団//ハンギョレ新聞社

 与野の巨大政党の大統領候補が確定して初めて迎えた週末。

 共に民主党のイ・ジェミョン候補と国民の力のユン・ソクヨル候補が欠かさずに神経を使ったのは「20~30代の若者」の住居と雇用の問題だった。「20~30代」の支持は大統領選挙の勝利において必ず得なければならない要素だが、両候補いずれもこの層での支持が弱い。

 イ候補は7日、フェイスブックに「希望を失った若者を救うためにポピュリズムが必要なら、ポピュリズムであろうと喜んで実行する」と記した。脳出血で倒れた父親を看病中に死亡させ、尊属殺人の疑いで起訴された22歳の青年の悲劇的な事情に言及しつつ、積極的な若者問題解決の意志を示したのだ。前日の6日には、ソウル東大門区(トンデムング)の若者共有住宅を訪れ、「一般的に想像もできないような大規模な公共住宅供給を計画している。弱きを助け強きをくじくという精神で、韓国社会の最も脆弱な階層である若者たちに優先的に割り当てる」と述べた。

 ユン・ソクヨル候補は、党内予備選挙の勝利翌日の6日、国民の力のイ・ジュンソク代表と昼食を共にした。ホン・ジュンピョ議員を支持した青年党員たちが、年配層の票が左右した予備選挙の結果に反発して離党したことから、20~30代男性の支持があるイ代表と公式に会合することによって彼らをつなぎ止めようとしたのだ。

 ユン候補はその後、ソウル松坡区(ソンパグ)のオリンピック公園で開かれた「大韓民国青年の日」記念式に出席した。ユン候補は「大統領候補である前に、既成世代の一人としてみなさんに本当に申し訳なく思う」と述べた。そして「みなさんが張り切って若い時間を費やすことのできる雇用を作るとともに、企業に全面的な支援を行う。住宅の心配をせずに仕事と勉強にまい進でき、くつろげる住まいを作りたい」と語った。

 両候補が若者票の獲得に奔走するのは、彼らの多くが投票先を決めかねている浮動層であるうえ、彼らの心が確実につかめていないからだ。韓国ギャラップが今月2日から4日にかけて、全国の1000人の成人に対して「次の大統領候補として誰が良いと思うか」を自由回答方式で聞いたところ(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)、20代以下(18~29歳)ではホン・ジュンピョ議員が24%を得て1位、続いてイ・ジェミョン候補が20%だった。30代ではイ候補が29%、ホン議員が19%だった。ユン候補は20代では3%、30代では7%にとどまった。ユン候補には、ホン議員を支持した「20~30代」の民意を吸収するという課題が生じた。

国民の力の大統領候補ユン・ソクヨル氏が6日午後、ソウル松坡区のオリンピック公園平和の広場で開かれた第5回大韓民国青年の日記念式で、参加者たちと共に「青年、未来の始まり」と記されたプラカードを掲げている/聯合ニュース

 イ候補は、ユン候補よりは支持率が比較的高いが、現政権の不動産・雇用政策に対する20~30代の反感が強いため、焦っているのはユン候補と同じだ。特に、過去の大統領選挙では民主党支持層だった若者の支持を早急に取り戻すことが求められている。一方、ユン候補には絶対的な反感を克服しなければならないという課題がある。

 若者層の支持をめぐる争いは、与野党の代表の求愛競争にもつながっている。国民の力のイ・ジュンソク代表は6日、ユン候補と共に参加した「青年の日」記念式で「国民の力は、地方選挙と国会議員選挙に出馬する際の被選挙権の年齢制限を選挙権と同一にし、年齢制限を撤廃する」と述べた。現行25歳以上となっている被選挙権制限を、18歳以上へと引き下げるという突然の提案であり、現場にいた共に民主党のソン・ヨンギル代表から「同意する」との回答を引き出した。被選挙権の引き下げが国民の力の主導する政策と映ったことで、今度は民主党が反撃に出た。ソン代表は7日、フェイスブックに「歓迎する。本当にこの言葉が守られることを願う」としつつも「キム・ギヒョン院内代表をはじめとする保守的な国民の力の議員たちが、イ代表と私の合意を支持するかは疑問」と記した。ソン代表は、在外国民郵便投票制度なども民主党が先に提案した制度だと強調しつつ「今回の被選挙権年齢引き下げも、若者たちの集会でのリップサービスに終わらないことを期待する」と付け加えた。若者政策の本気度を強調することで、主導権を奪われないようにすることを意識したものだ。

 仁荷大学のパク・サンビョン招聘教授は「保守と進歩、慶尚道と全羅道などの二分化した選挙構図において、脱理念・脱地域的な特性が強い世代こそ、まさに20~30代だ。彼らの支持を獲得する人こそが主導権を握る構造」だと説明した。

シム・ウサム、オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1018287.html韓国語原文入力:2021-11-07 18:32
訳D.K

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