中国が、韓国の尿素水不足事態の原因になった肥料品目の輸出統制措置に関して「韓国側の(尿素の)需要を重視し、解決のために韓国と積極的に交渉している」と明らかにした。韓中間の外交協議を通じて、今回の事態が早期解決されるかに関心が集まっている。
中国外交部は9日、聯合ニュースの質問に対し「中国が尿素などの検査制度を施行する輸出入商品目録を調整したのは、管理を改善する上で必要な措置であり、特定の国家に向けて行ったことではない」として、このように明らかにした。これに先立って官営「環球時報」も、シン海明・駐韓中国大使の話を引用し「中国の肥料に関する輸出監督措置は、特定国家に向けたものではなく、中国国内の市場を安定的に管理するためのもの」とし「(韓国の尿素水不足事態と関連して)中国側は問題解決のために努力する」と伝えた。
韓国は尿素水の原料になる産業用尿素水のほぼ全量を中国に依存してきた。こうした中で中国海関総署(関税庁)が先月11日、尿素など肥料29品目の輸出前検査制度を導入し、同月15日から施行したことに伴い、韓国国内では尿素水の品薄現象が発生した。中国は9月から本格化した石炭・電力不足問題で大きな困難をきたしている。尿素は石炭からの電力を大量に使って抽出しているので、石炭と電力の不足という“二重苦”が相乗効果を起こし、尿素の供給が減った。
韓国の外交当局者はこの問題の解決のために「中国側と継続的に緊密に協議している」と明らかにした。同当局者は「韓国が急いで輸入しようとしている尿素約1万8千トンのうち、輸出検査を申請した約7000トンに対して特別に迅速な措置がなされるよう要請している。中国外交部のみならず国家発展改革委員会、商務部、海関総署などの関連部門と全方向的に接触している」と強調した。