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韓国、療養施設と精神病院のブースターショット、最大4週間繰り上げ

登録:2021-11-04 01:22 修正:2021-11-04 09:00
8月以降、両施設での感染者2424人 
中収本「高齢層の追加接種間隔の短縮も議論」
昨年12月30日、ソウル九老区のミソドゥル療養病院で、防護服を着た病院関係者がコロナ検査を受けるために並んでいる=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国政府は、このところ突破感染(ブレイクスルー感染)が相次いでいる療養型病院、療養施設、精神病院などの入所者や従事者を対象として、新型コロナウイルスワクチン接種が完了してから5カ月後以降に追加接種(ブースターショット)が受けられるよう、接種間隔を4週間繰り上げることを決めた。

 保健福祉部の中央事故収拾本部(中収本)は3日、療養型病院と療養施設、精神病院の防疫守則を改編して施行すると発表した。中収本の説明によると、今年2月26日に国内で最初にコロナワクチン接種が開始された療養型病院と療養施設、精神病院ではこのところ、接種の予防効果が低下し、今年8月から集団感染が160件発生しており、感染者は2424人にのぼる。

 今月1日現在、昌原市(チャンウォンシ)のA療養型病院で166人、巨済市(コジェシ)のK療養型病院で47人と、慶尚南道の2つの療養型病院で213人の感染者が出ている。慶尚南道は、このうち176人は接種が完了していたにもかかわらず感染するブレイクスルー感染であると把握していることを明かしている。加えて、10月31日午前0時現在、ソウル江北区(カンブック)のある療養型病院でも19人、蘆原区(ノウォング)の上渓白病院でも18人の集団感染が発生している。このうち接種完了者はそれぞれ14人、15人。

 中収本はこれに対し、療養型病院と療養施設、精神病院の従事者と入所者に対し、追加接種を基本間隔である6カ月から最大4週間繰り上げて実施している一部の地方自治体の措置を、全国に拡大することを決めた。ワクチン接種センターなどのファイザーとモデルナのワクチンを優先的に用いて、療養型病院と精神病院は自院で接種を行い、療養施設は訪問接種を実施する。中収本のソン・ヨンレ社会戦略班長はこの日のブリーフィングで、「(やはり接種を早期に開始した)高齢層の感染の割合が少しずつ高まっているため、(追加接種の間隔の短縮を)議論しているところだ」と語った。

 さらに政府は、療養型病院と療養施設、精神病院の従事者に対して、接種の有無や地域とは関係なしにPCR検査を週1回実施するとともに、地域内での集団感染の発生状況を考慮して自治体の首長が週2回まで検査を実施し、その周期を短縮できるようにすることを決めた。ただし追加接種から2週間が過ぎた人は、検査が免除される。

 中収本はまた、新規の患者と従事者は入院または採用に際しPCR検査を受けることとし、特に従事者はなるべく接種完了者を採用するよう勧告した。面会も、入所者と面会者がいずれも接種完了者の場合に限り接触面会を許可し、未接種者の場合は臨終が迫っているなどの緊急な場合に限り、KF94(N95)マスクなどを着用した場合にのみ接触面会を可能にすることとした。面会者の分散のために事前予約制を実施し、飲食は禁止する。入院患者と面会者の発熱確認、面会者名簿の管理などの面会守則も適用することを決めている。

イ・ジェホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1017764.html韓国語原文入力:2021-11-03 14:12
訳D.K

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