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ファイザー会長と面談、米メーカーの投資を誘致…文大統領、今回も「ワクチン外交」

登録:2021-09-23 05:00 修正:2021-09-23 07:58
ファイザー会長と会い、早期供給を要請 
米国の原材料・副資材メーカーの韓国投資を誘致 
英とワクチンスワップ…ベトナムへの支援約束
文在寅大統領が21日(現地時間)、米ニューヨークの国連総会で基調演説を行っている/聯合ニュース

 国連総会に出席するため米国を訪問した文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、ワクチン外交に力を注いだ。

 文大統領は22日(韓国時間)、米ニューヨークで開かれた韓米ワクチン協力協定の締結式に出席し、米国のワクチン原材料・副資材メーカー「サイティバ」が5250万ドルを投資し、韓国に工場を建設するという計画を発表した。文大統領は「原材料・副資材の供給からワクチン開発生産に至るまでの幅広い協力によって、(韓米)両国のワクチン生産基盤はさらに強固になるだろう」と述べた。サイティバによる投資は、外国のワクチン原材料・副資材メーカーが韓国の生産施設に投資する初の例となる。サイティバは、世界的に供給量が不足する使い捨ての細胞培養液などを生産する計画だ。

 文大統領は締結式に先立ち、ファイザーのアルバート・ブーラ会長と会った。文大統領は「ブースターショット(追加接種)と接種年齢の拡大で、できる限り契約量を早期に供給してもらう必要がある」と述べ、早期供給を要請したと、大統領府のパク・キョンミ報道官が伝えた。文大統領は「ファイザーの優れたワクチン開発能力と韓国の生産能力が結合すれば、世界にもっと多くのワクチンを供給し、開発途上国の接種率を高めることにも貢献できる」と述べ、韓国でファイザーのワクチンを受託生産することを提案した。これに対してブーラ会長は「要請事項に留意し、真剣に検討する」と答えた。

 文大統領は、国連総会の期間中に英国とベトナムの首脳と会談し、ワクチンの供給・支援を約束した。文大統領は22日、ベトナムのグエン・スアン・フック主席と首脳会談を行い、「100万回分以上の新型コロナウイルスワクチンを10月中にベトナムに支援する」と述べた。韓国が他国へのワクチンの直接供給を決めたのは初めて。韓国でのワクチンの1次接種率が70%を超えたことで、外国への支援を行う余力ができたことによるものだ。韓国政府はこれまで、発展途上国にコロナワクチンを供給するCOVAX(コバックス)に2億ドルの支援を約束するなど、財政的支援のみを行ってきた。

 文大統領は20日にも英国のボリス・ジョンソン首相と首脳会談を行い、英国が保有しているコロナワクチンを「スワップ」方式で国内に導入することを決めたと発表した。大統領府は「今月25日より、英国からmRNAワクチン100万ドース(50万人分)が順次導入されるというのが有力だ」と明らかにした。大統領府は、この量を用いて1、2次接種の間隔を短縮すれば、10月末までに全国民の70%が接種完了という目標達成に近づけるとみている。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1012401.html韓国語原文入力:2021-09-22 22:24
訳D.K

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