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韓国政府「防疫体制の転換は9月後半あたり」…コロナとの共存めぐり議論が過熱

登録:2021-08-16 06:24 修正:2021-08-16 07:46
累積致命率、先週初めて1%以下に低下 
一部の専門家「致命率0.1%のインフルエンザのように管理すべき」 
韓国政府「先月0.2%台と推定される…もっと下がってから」 
 
実効再生産数は0.99から1.1に…感染拡大傾向 
「まだその時期ではない」キム首相、防疫体制の転換に慎重な姿勢
光復節の今月15日午前、夏休みシーズンを迎え、金浦空港国内線庁舎を利用する旅行客たちがセキュリティチェックのために並んでいる/聯合ニュース

 韓国政府が、全国民の70%が1回目のワクチン接種を完了する見込みの秋夕(チュソク、旧暦8月15日、今年は9月21日)前後を、防疫体制の漸進的な変化が可能な時期として言及した。最近、国内の新型コロナウイルス感染症の致命率が0.2%台で、インフルエンザの致命率の0.1%にかなり近づいていることから、専門家らを中心に新規感染者数を基盤に強力な社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)を行う現在の防疫戦略の変更を求める声があがっている。政府も新たな防疫戦略を講じると発表したが、依然として「まだ早い」と判断しているものとみられる。

 中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は15日、「現在、防疫当局の当面の目標は第4波を速やかに安定させると共に、予防接種を計画に従って少しずつ拡大し、提示した目標を達成すること」だとし、「秋夕前後に1次接種が70%程度まで完了した瞬間から、一部の(距離措置に関する)指標を調整するなど、防疫体制を変えられるかどうかについて検討できると思われる」と述べた。ただし、「一部の専門家とメディアが求めている、新規感染者より致命率と重症患者を中心に防疫体制を全面的に再編する部分は、ワクチン接種の進行と致命率の水準を見る限り、まだ早い」とし、「専門家の助言に耳を傾けながら、このような措置を取っている国の状況をモニタリングし、状況が安定すれば、こうした再編について協議する予定」だと述べた。中央災害安全対策本部(中対本)は、1週間の1日平均国内発生感染者数は1780.3人で、直前週に比べて284.9人増加しており、実効再生産数も1.1で、前の週の0.99に比べて上昇したと発表した。

 キム・ブギョム首相も同日、中対本会議で「最高レベルの距離措置を実施してからを1カ月が過ぎたが、新規感染者数が最近2千人前後でむしろ増えた。一部の専門家は防疫戦略の転換が必要だと主張しているが、今はその時期ではないと考えている。もし防疫を疎かにすれば、新規感染者数が急速に増え、医療体制にも大きな負担を与えるだろう。今のところ、ワクチン接種を迅速に進めながら、当面の第4波を乗り切るための防疫対策に集中することが優先だ」と述べた。

 政府のこうした言及は、最近新型コロナの致命率が季節型インフルエンザに近い水準まで低下する傾向があり、「ウィズコロナ」(新型コロナとの共存)をめぐる議論が拡散している状況に伴うものだ。中央防疫対策本部(防対本)は、同日0時基準の新型コロナ累積致命率は0.96%だと明らかにした。昨年1月、国内で新型コロナ患者が初めて発生してから、累積感染者数22万3928人のうち2156人が死亡した。累積致命率が1%を下回ったのは、過去最多の2222人の新規感染者が発生した11日が初めてだった。今月1~15日の致命率は0.24%(感染者2万5589人、死亡者61人)まで下がった。ただし、高齢層のワクチン接種の効果で、最近の重症患者は比較的若い50代が最も多いため、感染が確認されてから死亡までの期間が以前より長くなったことも今後影響を及ぼすものとみられる。第4波の拡散と関連し、今後死亡者が増加傾向を示す可能性もある。

 最近、専門家の間では、新型コロナを致命率0.1%台のインフルエンザのように管理しようという提案も出ている。ソウル大学医学部のキム・ユン教授(医療管理学)は今月13日、本紙への寄稿で、「高危険群に対するワクチン接種によって新型コロナをインフルエンザ水準の感染病として管理できるようになった」と主張した。

 しかし、政府では新型コロナをインフルエンザのように管理するにはまだ早いとみている。政府は現在、インフルエンザに関する国家統計がないため、これまでの研究に基づき、年間人口の5~10%に当たる250万~500万人が季節型インフルエンザに感染し、このうち2千~4千人が死亡すると推定している。致命率は0.05~0.1%で、この区間でも低い方に近いとみられる。

 ソン・ヨンレ班長は今月13日のブリーフィングで、「現在、新型コロナの累積致命率は低下を続けており、先週1%の壁が崩れた。先月の致命率は0.2%程度と推定される」とし、「だが、こうした致命率がもう少し下がらない限り、(新型コロナを)季節インフルエンザのような形で管理するのはできないのではないかと判断する」と述べた。さらに「現在の新型コロナの致命率または死者数は、(新型コロナに)医療体制の焦点を当て、すべての患者を見つけ出し、最善の治療を提供する中で管理している中での致命率だ。インフルエンザのように管理することになれば、患者を探して治療することが現在の体制よりやや弱まる可能性があるため、致命率が上がる危険性もある」と付け加えた。

 一方、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、全国民70%のワクチン接種について「9月の秋夕前に1回目の接種」を、「10月中に2回目の接種」を完了する日程を具体化した。文大統領は同日の光復節記念演説で「10月には全国民の70%が2回目の接種を完了し、目標接種率をさらに高める」と述べた。これに対し、ソン・ヨンレ班長は「2回目の接種後に抗体が十分にできる2週間を考慮しても、11月末までに全国民70%の接種を完了するという当初の計画より早期に完了するという意味」だと説明した。

キム・ジフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1007775.html韓国語原文入力: 2021-08-16 02:11
訳H.J

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