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在韓総括公使、韓日外交に「性的表現」の暴言…外交部、日本大使に「相応の措置」要求

登録:2021-07-17 13:20 修正:2021-07-20 07:00
日本大使館「ナンバー2」相馬弘尚総括公使 
「両国関係に気を使う余裕はない」など発言 
 
相星孝一大使「相馬公使に厳重注意」 
「文大統領に対する発言ではなかった」釈明 
韓日首脳会談開催に影響及ぼしかねず
在韓日本大使館の相馬弘尚総括公使=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 在韓日本大使館の相星孝一大使が、日本大使館の「ナンバー2」である相馬弘尚総括公使の不適切な発言の事実を認め「極めて不適切で非常に遺憾」と明らかにした。相馬公使は最近、韓国のメディアと会った席で、性的な表現を使って文在寅(ムン・ジェイン)大統領を非難したと伝えられたが、相星大使は「決して文在寅大統領に対する発言ではなかった」と主張した。

 相星大使は17日早朝、「相星考一・在大韓民国特命全権大使の報道資料」を国内メディアに配布し、「相馬公使の今回の発言は懇談中の発言だとしても、外交官として極めて不適切であり、非常に遺憾」だとし、「相馬公使に厳重注意を与えた」と明らかにした。

 問題になった発言は、16日にJTBCが報じた内容で、韓日関係の懸案に対する日本側の立場を聞くために15日に在韓日本大使館の高官と昼食を兼ねた面談の席で出た。JTBCは、同高官が「日本政府は韓国が思っているほど両国関係に気を使う余裕がない」「文大統領はマスターベーション(自慰行為)をしている」などの発言をしており、同高官が「失礼した」と謝罪したが、その後も韓国政府が先に日本軍「慰安婦」被害者や強制徴用被害者賠償問題について答案用紙を出さなければならないという内容や、文大統領が来日すれば「丁重に迎える」とした菅義偉日本首相の発言も「外交的表現にすぎない」など、韓国政府を刺激する主張を続けたという。放送は同高官が「私的な席だと思って韓国外交の傾向を説明したもの」で「文大統領を名指ししたものではなかった」と述べた釈明内容も伝えた。

 相星大使はこの日の報道資料で「7月16日、韓国のメディア報道でわが大使館の相馬弘尚公使が韓国メディア関係者の方々と懇談した席で、不適切な発言をしたという記事があった」とし「直ちに相馬公使に確認したところによると、対話の中で報道に出たような表現を使ったことは事実」だと認めた。ただし、「これは決して文在寅大統領に対する発言ではなく、相馬公使が懇談の相手である記者の方にその場で不適切な発言だったとして撤回したという説明を聞いた」と付け加えた。

 長くはない内容だが、日本大使館は午前2時過ぎにこの報道資料を配布した。韓国と日本が、23日に開かれる東京五輪を機に首脳会談を開催するかをめぐり神経戦を繰り広げている中で起こった悪材料に、素早く対応した様子だ。

 しかし、波紋は容易には収まりそうにない。高官である外交官が駐在国の女性取材陣を相手にこのような表現を使って発言した点は、この発言が駐在国の首脳に向けたものであれ、外交の傾向を説明するためのものであれ、不適切だということに異論の余地はない。そのうえ、韓国政府が文大統領の東京五輪開会式への出席と首脳会談開催に対して維持してきた肯定的アプローチに冷水を浴びせる形となったからだ。

 いっぽう、韓国外交部は17日午前に報道資料を出し、「チェ・ジョンゴン第1次官が午前に相星孝一大使を外交部に招致し、在韓日本大使館の高官が最近国内のメディアとの面談で、韓国首脳の韓日関係の発展のための努力を大きく損なう非外交的で無礼な発言をしたことに対し厳重に抗議した」と明らかにした。また、日本政府がこのような状況の再発を防止するための次元で「可視的で相応の措置」を迅速に行うことを要求したと明らかにした。チェ次官が要求した「可視的で相応の措置」とは、相馬公使の本国送還を意味するものとみられる。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1003913.html韓国語原文入力:2021-07-17 12:19
訳C.M

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