本文に移動

[社説]「文大統領、東京五輪出席に開かれた姿勢」、日本も応じることを求む

登録:2021-07-08 10:20 修正:2021-07-08 13:38
文在寅大統領と菅義偉首相/聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の東京五輪開会式への出席に関心が集まっている中、大統領府は7日、「最後まで開かれた姿勢で臨む」とし、日本政府に回答を要求した。2019年7月の日本による輸出規制以降、「国交正常化以来最悪の状況」に陥った韓日関係回復の転換点をつくるために、菅政権には前向きな態度を示すことを願う。

 大統領府のパク・スヒョン国民疎通首席秘書官はこの日、文化放送(MBC)ラジオ「キム・ジョンベの視線集中」に出演し、「せっかく(五輪に)行くなら韓日首脳会談が開かれれば良いし、そこで懸案となっている対立が解決されるという成果があれば良いと思うのは、我々だけでなく、日本も、あらゆる人が望んでいるのではないか」と話した。パク首席秘書官はさらに「日本政府が『首脳会談をしよう』、『このような議題で一度やってみよう』と答えを出すのが筋ではないか」とし、文大統領の出席について「最後まで開かれた姿勢で臨む」と述べた。大統領府の主要関係者も記者団に「現在決まっていることはない」としながらも「韓日首脳会談とその成果が予見されるなら、訪日問題は検討しうるという立場」と明らかにした。

 韓日間には、強制動員賠償問題、日本軍「慰安婦」被害解決策、輸出規制など、複雑な懸案が積み重なっているが、日本政府は「まず韓国の方から強制動員問題の解決策を示すまでは首脳会談に応じられない」という立場を固守している。韓国政府は先月、主要7カ国首脳会議(G7サミット)の際に略式会談だけでも開こうとしたが、菅首相がその場を避けたため開かれなかった。

 日本政府は、文大統領が開会式に出席したとしても首脳会談を開くかどうかについては、明確なメッセージを韓国側に伝えていない。いっぽう、韓国政府は首脳会談の日程がない状態では文大統領は開会式に出席しないという立場だ。最近、日本の産経新聞が、文大統領が訪日すれば菅首相は首脳会談に臨む意向もあると報じたが、菅首相がマスコミを利用して世論の動向を探っているのではないかという見方も出ている。

 日本政府は「韓国飼い馴らし」の意図が見える対話の拒否をもうやめるべきだ。達成できない意図であるだけでなく、韓日関係をさらに深い泥沼に陥れることになるだろう。菅政権は、韓日首脳会談の拒否を国内政治に利用しようとする態度を改め、首脳間の対話を通じて接点をつくり、両国の国民の未来に向けた関係改善を始めなければならない。日本の態度の変化を促したい。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1002602.html韓国語原文入力:2021-07-08 02:08
訳C.M

関連記事