減少傾向にあった韓国の新型コロナウイルスの新規感染者数が、13日ぶりに再び600人台を記録した。ワクチン接種が進み、来月から防疫規則がやや緩和した新しい社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)の再編案の実施が予告される中、早くも警戒心が緩んだのではないかという懸念の声もあがっている。
中央防疫対策本部(防対本)は23日0時までの24時間で新規感染者数が645人だったと発表した。先週から300~500人台を行き来し、前日まで394人にとどまっていたが、13日ぶりに600人を上回ったのだ。先週1週間(13~19日)の国内発生患者数は平均444.4人で、前週(6-12日)より約80人減少し、「予防接種の効果で新規感染者の減少傾向に入ったのではないか」と期待されていたが、これに冷水を浴びせた形となった。
同日、再び感染者数が増加したのは、さまざまな要因が重なったものとみられる。まず、水曜日から金曜日までは週末の検査減少効果がなくなり、感染者数が通常増える時期だ。そこへ、前日には大田市儒城区竜山洞(テジョンシ・ユソング・ヨンサンドン)のある教会と家族関連の感染者が33人もいっぺんに発生するなど、集団感染の事例が感染者増加につながった。大田で発生した集団感染の事例では、その後も感染者が増えており、同日午後12時現在では関連性のある累積感染者が66人にのぼった。
さらに、前日発表された最近2週間の感染経路をたどると、集団感染(19.8%)よりは感染者との接触(47.8%)が主要原因とされるなど、個人間の接触による小規模な感染も相次いでいる。
今月に入って国内での移動が増える傾向も確認された。中央災害安全対策本部(中対本)が統計庁の携帯電話移動量資料を分析した結果、先週末(19~20日)の首都圏と非首都圏の移動量はいずれも直前の週末(12~13日)と比べ、それぞれ3.7%、8.3%増加した。海外からの流入による感染者も4日連続で40人台を記録したが、これは韓国で初めて新型コロナ感染者が確認された1月20日以後初めて。
ただ、政府は来月1日から防疫規則が緩和された「新しい社会的距離措置改編案」を施行する日程には変わりがないと発表した。ワクチン接種が同日0時までに29.4%まで進み、致命率は1.32%へと下がると共に、重症患者の発生が減少したことを受け、医療対応能力に余裕があることなどを考慮した決定だという。中央事故収拾本部(中収本)のユン・テホ防疫総括班長は同日のブリーフィングで、「前日の300人台から600人台に増加した部分が予想よりやや高い水準だと思われるかもしれないが、一日の患者数増加で判断することはできず、今週の状況を見守る必要がある」とし、「新しい距離措置の改編は、防疫・医療の対応能力を総括的に判断して進めたもので、1日や2日の状況で防疫政策が揺れることはない」と述べた
専門家たちは、「7月の防疫緩和を控え、緊張を緩めてはならない」と主張した。嘉泉大医学部のチョン・ジェフン教授(予防医学)は「7月の防疫緩和が流行拡散の起爆剤になり得る。防疫措置を急に解除したり、緩和のシグナルを送ると、新たな感染拡大の可能性があるというのが昨年の教訓」だとし、「首都圏で2週間の移行期間を設定したように、非首都圏の地方自治体も必ず移行期間を設けるべきだ。接種者の大半が1回目の接種を完了しただけの状況なので、8月まで引き続き注意しなければならない」と述べた。中収本のユン・テホ班長も「(距離措置改編の移行期間の)7月中旬までは、あまり会わなかった知人との大規模な集まりや飲酒を伴う長時間の会食はできるだけ控えていただき、特に職場内での大規模な会食ももう少し待っていただきたい」と述べた。