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韓国、8月~9月に40代以下接種、ワクチン選択の「余地」生じるか

登録:2021-06-19 03:33 修正:2021-06-19 06:53
ワクチン導入の種類・物量によって事前予約を選択 
4~5種のワクチン多様性に残余ワクチン選択権も 
当局「交差接種、モデルナなどへの拡大を研究」
ファイザーとモデルナのコロナワクチン。いずれもmRNAワクチン/ロイター・聯合ニュース

 8~9月に年齢順ではなく事前予約の順で実施される40代以下に対するワクチン接種では、ワクチンの種類が選択できる「余地」が少しでも生じるかが注目される。政府はまた「交差接種」に使われるワクチンをモデルナなどへ拡大する研究を国内で進めることを決めた。

 コロナ予防接種対応推進団の関係者は18日、本紙の電話取材に対し、「(40代以下は)自分に指定されたワクチンを接種するか、でなければ自分が希望するワクチンがあるときに予約するか、という程度の選択権が生じる面がある」とし「(事前予約を入れる)時期に対する選択権が生じるが、(予約競争に)参加するからといって、そのワクチンを接種できるという保障はない」と説明した。前日、政府は「新型コロナウイルス予防接種第3四半期実施計画」を発表しており、その中で18~49歳はワクチン導入の量や時期などを考慮して1~2週間隔で事前予約を受け付け、本人が接種の日時と機関を選択できるようにすると発表している。

 つまり、1~2週間前に特定のワクチンが国内に入ってきて、そのワクチンがいつ接種に使われるかが推定できれば、その期間の予約が選択できる。推進団は通常、ワクチンが韓国に到着する1~2日ほど前に、その都度物量と種類を報道資料を通じて公開している。

 この日の中央防疫対策本部(防対本)の定例ブリーフィングで、推進団のキム・ギナム接種企画班長は「ワクチン選択権は生じるのか」について、若干慎重な態度を示した。キム班長は「40代から18歳までは、8月から毎週、または1~2週間単位で入ってくるワクチンの種類や物量によって、その期間に事前予約を受け付ける」とし「今週分と来週分のワクチンの種類や物量が具体的に分からない状況のため、直接ワクチンを選択できる状況ではないと思われる」と述べた。また「ただし、残余ワクチンのように間接的に、または一部例外的にワクチンを選択して接種する諸方策は存在している」と付け加えた。実際に、7月にはアストラゼネカ、ファイザー、モデルナ、ヤンセンの4種のワクチンが承認されており、8月以降はノババックスが承認されれば計5種のワクチンが接種に用いられることになる。

第3四半期に国内に導入される予定のノババックスのワクチンを注射器に注入している。背後に「ノババックス」のロゴが見える/ロイター・聯合ニュース

「出生年度や偶数奇数制などで分ける曜日制の予約アイデア」検討

 推進団は、40代以下に対する接種の事前予約方式について、曜日制などを検討している。事前予約をオンラインによる単純な先着順とした場合、接続混乱を引き起こしたり、デジタル技術へのアクセスが容易でない対象者を排除したりしてしまうこともあり得るからだ。推進団の関係者は「どうすればアクセスと予約が円滑に進むか、様々な方法を考えている」とし「具体的に決まった事項はないが、出生年度の最後の一桁を用いて購入曜日を指定した公的マスク5部制や奇数偶数制などで分ける曜日制が、アイデアの段階だが検討されている」と述べた。

 第3四半期接種計画では、7月にアストラゼネカのワクチンで2次接種を行うべき76万~109万人に対して、ファイザーのワクチンを接種する「交差接種」案も発表されたが、政府はファイザー以外のワクチンを接種することも研究する方針だ。防対本のクォン・ジュヌク第2副本部長はこの日のブリーフィングで「アストラゼネカによる1次接種後、2次接種ではファイザー以外にもモデルナなどの他社のワクチンを交差接種することについての委託研究を計画し、進める予定」と明かした。

 カナダの国家予防接種諮問委員会は17日(現地時間)、アストラゼネカによる1次接種者に対し、2次接種ではファイザーやモデルナのワクチンを「優先接種」するよう勧告した。同諮問委は今月1日に、アストラゼネカによる1次接種者が、希望すればファイザーなどのワクチンを2次接種で使用できると発表しているが、今回はファイザーやモデルナのワクチンを「優先的な選択肢」とすると見解を変更したもの。諮問委のシャーリー・ディクス副委員長は「アストラゼネカのワクチンを接種した後に(ファイザーやモデルナのような)mRNAワクチンを接種した方が免疫反応が強くなる、という証拠が出ている」と説明した。

韓国国内で変異株による再感染も発生…当局「完治した人も接種必要」

 政府はまた、変異ウイルスによる再感染の憂慮などをあげ、いちど感染して完治した人も予防接種の対象となると述べた。疾病管理庁が前日に発行した『週間健康と疾病』は、昨年3月に初めて再感染者が確認されて以降、これまでに10代の男性2人と20代の男女それぞれ1人から、最初に感染が確認された日から短くて133日後、長くて404日後にコロナウイルスが再び検出されたことを明らかにしている。このうち2人は変異株による再感染。クォン・ジュヌク副本部長は18日、「英国でのモニタリング結果によると、全感染者のうち、可能性のある再感染例は約0.4%程度で、規模的には非常に小さいのは事実」としつつも、「過去に感染したり、感染が確認されたりしたケースは、予防接種の例外対象ではない」と強調した。感染後の抗体形成の程度や抗体が維持される期間には個人差があるため、定量のワクチンを投与して免疫反応を引き出す接種の予防効果とは違う側面があるということだ。

ソ・ヘミ、シン・ギソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1000015.html韓国語原文入力:2021-06-18 18:47
訳D.K

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