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韓国の半導体・バッテリー・バイオ企業、400億ドルの対米投資計画を発表

登録:2021-05-22 10:05 修正:2021-05-22 12:40
22日、文大統領が出席した「韓米ビジネスラウンドテーブル」で 
バイデン政権の先端産業サプライチェーン再編に積極的に呼応
米国を訪問中の文在寅大統領が21日午前(現地時間)、ワシントンの米商務省で開かれた韓米ビジネスラウンドテーブルに参加し、韓米の企業代表らと談笑している/聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の米国訪問に同行した韓国企業が半導体、バッテリー、バイオなどの先端産業分野での400億ドルにのぼる大規模な対米投資計画を発表した。ジョー・バイデン政権が推進している先端産業分野のサプライチェーン再編の動きに、韓国企業が積極的に応えた形だ。

 大統領府は21日午前9時(現地時間)、韓米の企業家たちが参加した「韓米ビジネスラウンドテーブル」で、韓国企業が大規模な対米投資計画を発表したと明らかにした。文大統領は行事の冒頭のあいさつで「米国と韓国は70年間続けてきた強固な同盟をもとに、経済と産業の分野でも緊密に協力してきた」と述べ「最近のコロナ危機をきっかけにグローバル・サプライチェーンの脆弱性が明らかになり、安定したサプライチェーンが必要で、相互補完的な産業構造を備えた両国間の経済協力がよりいっそう重要になった。シナジーが最も大きいと期待される分野は半導体、バッテリー、バイオ産業だ。今日両国が相互補完性を基盤として半導体サプライチェーン協力を強化できるようになったことは喜ばしい」と述べた。文大統領は続いて、韓国政府が推進中の韓米ワクチンパートナーシップを念頭に置いたかのように「韓国企業は世界第2位のバイオ医薬品生産能力を持っている。コロナワクチンの開発を主導する米国企業とともに、全世界のワクチン普及のスピードを早めていく最適の協力者になる」と強調した。

 この場で、韓国企業は焦眉の関心事だった大規模な投資計画を発表した。サムスン電子は米国内の新規ファウンドリ工場の増築への計170億ドルの投資計画を発表し、SKハイニックスはシリコンバレーに10億ドルを投じて大規模な研究開発センターを建設することにした。LGエネルギーソリューションやSKイノベーションなどのバッテリー企業も、約140億ドル規模の新規投資計画を公開した。現代自動車も米国内の電気自動車生産や充電インフラの拡充に向け、計74億ドルを投資することにした。この日発表された投資金額を合わせると、394億ドルに達する。

 バイデン政権はこれら先端産業分野で強みを持つ韓国、日本、台湾などの同盟国と連帯する方式でサプライチェーンを再編し、中国との競争で勝つという意思を明らかにしてきた。そのためにバイデン大統領は2月25日、半導体、電気自動車バッテリー、レアアース類、医療用品の4つの重要品目のサプライチェーンを100日にわたって点検するための行政命令に署名している。この行事も、これらの分野で両国企業の協力強化を具体化することを目的として、米商務省と産業部が共同で主催したものだ。米国政府を代表してジーナ・レモンド商務長官は「両国は医療・保健企業を通じてワクチンを提供し、半導体サプライチェーン企業と電気自動車、バッテリー企業を通じてより多くの恩恵を受けることになるだろう。このような企業が先頭に立って世界の技術開発を先導しており、数百億ドルを投資して(米国内に)非常に良質の雇用を創出している」と述べた。

 この日の行事には、韓国からは文大統領をはじめ、ムン・スンウク産業部長官、SKのチェ・テウォン会長、サムスン電子のキム・ギナム副会長、現代自動車のコン・ヨンウン社長、LGエネルギーソリューションのキム・ジョンヒョン社長、サムスンバイオロジックスのジョン・リム社長、SKバイオサイエンスのアン・ジェヨン社長らが出席した。米国からはレモンド商務長官、クアルコム(半導体)のスティーブ・モレンコップ最高経営者、GMインターナショナル(自動車)のスティーブ・キーファー代表、ノババックス(ワクチン)のスタンリー・アーク最高経営責任者、デュポン(半導体素材)のエドワード・ブリーン最高経営責任者、アンペアコンピューティング(ファブレス・半導体設計)のルネ・ジェームズ最高経営責任者が参加した。

キル・ユンヒョン記者、ワシントン/共同取材団 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/996197.html韓国語原文入力:2021-05-22 01:16
訳C.M

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