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大統領府「韓米首脳会談でワクチン・パートナーシップについて論議する予定」

登録:2021-05-13 01:51 修正:2021-05-13 06:59
グローバル・ワクチンハブ、早期供給など 
イ・ホスン大統領府政策室長が明らかに
米製薬会社モデルナが開発したコロナワクチン/AP・聯合ニュース

 大統領府は12日、来週に予定されている韓米首脳会談でワクチン協力が主な議題になると明らかにした。政府は、ワクチン生産網を韓国に構築して全世界に供給する「グローバルハブ」を希望し、米国と事前協議を続けているとみられる。

 大統領府のイ・ホスン政策室長はこの日、文化放送のラジオ番組「キム・ジョンベの視線集中」でのインタビューで「韓米首脳会談の主な議題のひとつは、韓米のワクチン・パートナーシップ」だとし「韓国がワクチン生産のグローバルハブとなるというビジョンを具体化するきっかけになるのではないかと思う」と述べた。大統領府が韓米首脳会談の議題として「ワクチン協力」に公式に言及したのは今回が初めて。

 イ室長は「グローバル・ワクチンハブ」構築の方策として、米国の技術と韓国の生産能力を組み合わせるという構想を明らかにした。イ室長は「米国はワクチンの源泉技術と原材料・副材料を持っており、韓国は世界第2位のバイオ生産能力を持っている。2つを結合すれば、韓国はワクチン生産のグローバルハブとなれる」と述べた。政府当局者は「グローバル製薬会社が韓国に投資するかどうかが問題だが、韓国の(ワクチン生産)企業の効率は高い。他国は70%程度だが、韓国は90%なので、欧州などの(生産量の)一部を韓国に移す考えがあると認識している」と述べた。

 最近、世界のワクチンの供給源の一つだったインドでの新型コロナウイルス感染症のまん延が深刻になっていることも、このような議論の背景として挙げられている。バイデン政権が「ワクチン・リーダーシップの回復」のために大手製薬会社のワクチンに対する特許を停止しようとしていることとも相通じる。韓国の製薬業界も、「グローバル・ワクチンハブ」構想を鋭意注視している。

 確保したワクチンの在庫不足が懸念される上半期中に、ワクチンを繰り上げて輸入する方策も協議中だ。イ室長は「5~6月は我々の接種の力量に対してワクチンが不足しているため、その時までに少し繰り上げて受け取れれば、韓国の防疫にいっそう役立つのではないかということで、時期の調整について協議している」と述べた。米国が保有している一定量のワクチンを韓国が輸入し、後にその分を返すという「ワクチン・スワップ」も検討対象だ。政府当局者は「各製薬会社が日程に合わせて供給できるか分からないため、ワクチンの接種効率の高い韓国が先に使用し、後に返そうということ」だとし「ワクチン効率化の観点から単に3カ月繰り上げて使用しようというものではなく、より包括的なワクチン協力を念頭に置いている」と述べた。

 一方、米国を訪問したファン・ギョアン元未来統合党(国民の力の前身)代表は、文大統領が米国を訪問してワクチン供給の追加契約を結ぶとの見通しを示した。ファン元代表は訪米の成果を述べつつ「現地の製薬会社と米国の議員から、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪米日程に合わせて、現地の製薬会社と大々的なワクチン供給契約を締結するという話を聞いた」と明らかにした。

イ・ワン、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/994927.html韓国語原文入力:2021-05-12 17:53
訳D.K

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