韓国政府は27日、日本政府が外務省の公式文書である外交青書で「独島は日本の領土」と再び主張したことと、慰安婦被害者に対する1人当たり1億ウォンの賠償を日本政府に命じた1月の韓国裁判所の判決を「断じて受け入れることができない」と反発したことについて、強く抗議した。
外交部は27日午前10時ごろ、在韓日本大使館の相馬弘尚総括公使をソウル鍾路区都染洞(チョンノグ・トリョムドン)の政府ソウル庁舎の外交部に呼んで抗議した。政府はこの日、外交部報道官の論評を通じて「日本政府が27日に発表した外交青書において、歴史的、地理的、国際法的に明白な韓国固有の領土である独島について、再び根拠のない領有権主張を繰り返したことに対して強く抗議し、これを即時撤回することを厳重に求める」と発表した。さらに「韓国政府は、独島に対する日本政府のいかなる挑発に対しても、断固として対応していくことを再度明確に明らかにする」と付け加えた。
政府はさらに、「日本政府の日本軍『慰安婦』被害者問題についての認識に関し、この問題は世界で類を見ない武力紛争下における女性に対する人権蹂躙であり、普遍的な人権侵害の問題として、政府は、日本政府が1993年の河野談話や2015年の韓日慰安婦合意などで自ら表明した責任の痛感と謝罪・反省の精神にふさわしい動きを示すことを強く要求」した。
日本政府は昨年の外交青書で、独島については「日本固有の領土」であり韓国が「不法占拠」しているとし、2018年10月の強制動員被害者賠償判決については韓国が「国際法に違反」していると記している。日本政府に「慰安婦」被害者への賠償を命じた1月の判決については、今年の外交青書で初めて言及している。これを受け、韓国政府の抗議論評にもこの内容が初めて盛り込まれた。