韓国で初めて、感染経路が不明な南アフリカ変異ウイルスへの感染例が確認された。始業後初の学校での集団感染も明らかになった。
中央防疫対策本部(防対本)は8日、今月4日以降に変異ウイルスへの感染者がさらに20人確認され、変異ウイルスへの感染例は累計で182件となったことを明らかにした。釜山市北区(プック)の葬儀場など、5件の集団感染から新たに変異ウイルスが確認され、このうち4件の集団感染からは英国変異株が、京畿道金浦市(キムポシ)の一家の集団感染では3人から南ア変異株が確認された。
特に、京畿道金浦市の一家の集団感染で初めて感染が確認された指標患者は、変異ウイルスではないことが分かり、変異株に感染した3人は地域社会で感染したのではないかという疑問が生じている。防対本のパク・ヨンジュン疫学調査チーム長は「職場や知人の集まりを通じて、国外からの入国者や既存の変異ウイルス事例と接触するなど、別の経路から感染した可能性を念頭に置いて、調査が進められている」と述べた。
8日午前0時現在で、過去24時間以内に新たに確認された新型コロナウイルス感染者数は346人。特に、今月5日に最初の感染者が確認されたソウル江東区(カンドング)の広文高校では、この日午前8時までに生徒15人の感染が確認された。このうち14人は、大韓サッカー協会に登録されている広文FCという校外サッカークラブに所属する。教育当局は学期中の常時合宿を禁止しているが、この措置は学校の運動部に限られており、校外のクラブは管理の死角地帯に置かれている。広文FC所属の生徒27人と指導者4人の計31人は、学校の近所の集合住宅で合宿生活をしていた。ソウル市教育庁はこの日、ソウル市内の50以上の小中高サッカークラブの現状把握に乗り出した。
京畿道安城市(アンソンシ)の畜産物加工処理場トドゥラムLPCでも、職員50人が陽性判定を受けた。豚を屠殺して加工するトドゥラムLPCでは、6日に初めて職員2人の感染が確認されている。安城市とトドゥラムLPCは、10~15度の冷蔵状態を保つ必要があるため換気が不十分となり、感染が急速に広がったと推定されると述べている。