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今月21日午前、ソウル龍山区の順天郷病院の救急医療センター前に、新型コロナ関連の案内文が貼られている。順天郷大学病院は、患者数が増え続け、同日まで外来診療を一時的に中止した=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

　韓国国内での新型コロナワクチンの初接種が26日、療養病院・施設の65歳未満入所者と従事者を対象に始まるのに続き、27日からは医療従事者に対する接種が行われる。彼らを含む第1次対象者の94%が接種に同意しており、実際には約34万人に対する接種が始まるわけだ。専門家らは、第2次以降の同意率はさらに下がる可能性があるとして、韓国政府は初期ワクチン接種の日程を徹底的に管理する一方、透明な情報公開に乗り出すべきだと指摘する。

　チョン・セギュン首相は21日、中央災害安全対策本部会議で「新型コロナワクチンの接種が秒読み段階に入った」とし、「26日には国内で生産したアストラゼネカのワクチンを療養病院・施設で接種を開始する」と述べた。さらに「同日（26日）、COVAXファシリティからファイザーのワクチン11万7千回分（5万8500人分）が韓国に到着する」とし、「これらのワクチンは直ちに27日から新型コロナ患者を治療する医療従事者に接種される」と付け加えた。

　中央防疫対策本部によると、第1次接種対象者は34万4181人にのぼる。20日0時基準の第1次接種対象者に登録された36万6959人のうち、93.8%が接種に同意した結果だ。療養病院従事者と入所者の同意率は92.7%である一方、老人療養施設、精神療養リハビリ施設での同意率は95.5%で、より高かった。新型コロナ患者治療病院の接種対象者の同意率は94.6%（5万4910人）だ。

　接種拒否の意思を明らかにした人たちの一部は、高齢層に対するアストラゼネカのワクチンの効能をめぐる議論などを理由に挙げた。約120人がアストラゼネカのワクチンを接種する京畿道のS療養病院長はハンギョレに「患者1人はアストラゼネカのワクチンに対する懸念のため、従事者3人は以前ワクチンに対するアレルギー反応があるため、接種が難しいと言った」と話した。接種対象になる時期に接種を拒否した場合は、全国民を対象にした1回目の接種が終わる11月以降に順番が下げられる。ただし、新型コロナ予防接種対応推進団（推進団）のチョン・ギョンシル予防接種管理班長は「接種当日に接種を希望すれば（接種対象者リストに）反映されるようにする計画」だと述べた。

　第1次接種対象者と日程が確定し、政府は配送準備に取り掛かっている。アストラゼネカのワクチンは、慶尚北道安東（アンドン）のSKバイオサイエンス工場で25日から各療養病院と保健所に配送され、ファイザーのワクチンは26日午後12時10分、仁川（インチョン）空港に到着した後、直ちに5つの予防接種センターに運ばれる。療養病院はワクチンを受け取った翌日から5日以内に院内接種を実施しなければならない。ファイザーのワクチンは中央予防接種センターで新型コロナ関連医療従事者を対象に接種が始まり、感染病専門病院などは独自に接種を行う。

　政府は第1次接種を3月中に完了する計画だ。また、第2次接種対象者である病院級以上の医療機関従事者、閉鎖病棟運営の精神医療機関の患者及び従事者、新型コロナ1次対応スタッフに対する接種対象者の登録と接種同意については今月28日まで確認する予定だ。彼らに対する接種も3月中に完了するのが目標だ。

　高麗大学安山病院のチェ・ウォンソク教授（感染内科）は、「懸念していたよりは第1次接種者の同意率が高い」としたうえで、「接種が実際に行われれば、昨年のインフルエンザワクチン接種のような問題が発生する可能性もある。政府が国民とうまくコミュニケーションを取りながら、接種率を高めていかなければならない」と述べた。予防接種と因果関係が確認されていない一部の異常兆候の事例によって接種率が低くならないように、突発状況に対応しなければならないという指摘だ。

　国内の第1号接種者はまだ決まっていないが、政府は25～26日に公開すると発表している。最近、野党一部では文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先にワクチンを接種すべきだと主張したが、クォン・ドクチョル保健福祉部長官は同日、「韓国放送」(KBS)に出演し、「高級公職者が先に接種するとすれば、公正の問題、つまり順番を守らないことが問題になりかねない」とし、「療養病院・施設入所者あるいは従事者のうちの一人になるのではないかと思う」と述べた。