日本軍「慰安婦」被害者を「売春婦」と規定した米国の学者の論文が波紋を呼んでいる。「太平洋戦争における性サービスの契約」でのジョン・マーク・ラムザイヤー教授の主張だ。8ページの論文の要旨は、慰安婦は募集業者と1~2年単位の契約を結んで高額のインセンティブを受け取り、収益を十分に上げたら契約満了前に離れることができたという内容だ。
ラムザイヤー氏は戦犯企業である三菱の寄付により設立されたハーバード大学ロースクールの「三菱日本法学教授」だ。2019年にも「三菱重工業に渡った人々は運が良かった」と主張した人物だ。今回の論文でも、日本軍の慰安所に送る日本人女性を募集し、1937年に提示された業者の契約書内容を引用して、植民地朝鮮でも同じ契約書を書いただろうと一般化した。厳密な学問的検証を経た論文ではなく、慰安婦と強制動員を否定する日本の右翼勢力の“注文製作品”だという疑惑を持たざるを得ない。
案の定、日本の極右日刊紙の産経新聞は、ラムザイヤー教授の論文内容を載せ、日本の戦争犯罪を隠蔽しようとする主張を展開しており、日本外務省も最近、ホームページで反論を強化している。「『性奴隷』という表現は、事実に反するので使用すべきでない」、「軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」というのだ。
しかし、真実を覆い隠すことはできない。舌先三寸や手のひらで隠すことはできない。4日昼、京畿道坡州市(パジュシ)の臨津閣(イムジンガク)に建てられた平和の少女像に積もった雪の塊が解け、雫となって落ちている。ここを訪れた市民がかぶせた帽子とマフラーのおかげで、どこよりも早く溶けている。