文在寅大統領は8日、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び進歩的な協定(CPTPP)への参加を引き続き検討すると述べた。文大統領がCPTPPに関して言及したのは今回が初めて。
文大統領は同日、ソウルのCOEXで開かれた貿易の日記念式で「保護貿易の風が強く、気候変動への対応のための国際貿易秩序の再編議論が本格化するだろう」とし、「CPTPPへの参加も引き続き検討していく」と述べた。文大統領は韓国の貿易のために市場の多角化は必ず実現しなければならない課題だと指摘し、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)とインドネシア、イスラエルとの自由貿易協定(FTA)の締結、ブラジル、メキシコなどとの太平洋同盟交渉などを速やかに進めると語った。
先月、中国の習近平国家主席は「CPTPPへの参加を積極的に考慮する」と述べた。CPTPPはトランプ政権時代、米国が脱退したことで、日本などの主導で作られた。米国もバイデン政権発足後、多国間貿易主義の復元と中国への圧力のために協定に参加する可能性が高い。大統領府関係者は同日、「必要ならば韓国の参加も考えられる。大統領が直接意志を持って言及したことに意味がある」と述べた。
文大統領は同日「国際貿易環境が急変しているが、“人を利する貿易”を通じて交易国と互恵的に協力していく」と述べた。また、毎年1万社の輸出中小企業とスタートアップ企業を発掘し、デジタル貿易を通じて世界市場に進出できるよう積極的に支援していく方針を示した。