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コロナ禍で初の大学入試…試験直前に症状があっても受験可能

登録:2020-12-03 06:40 修正:2020-12-03 09:37
全国で受験生49万人が試験場に 
陽性判定35人・自宅隔離404人も受験 
当日早朝に感染確認されても受験可能 
朝、発熱した場合は有症者試験室で受験
2021学年度大学修学能力試験を翌日に控えた2日午前、新型コロナウイルスに感染した受験生専用の試験会場であるソウル中浪区のソウル医療院の「新型コロナ状況室」の監視カメラに、医療陣が机と椅子を準備する状況が映っている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、全国で49万人が受験する大学修学能力試験(修能、大学の共通入学試験)が今日行われる。受験生のうち、新型コロナに感染した35人と、自宅隔離をしている404人も試験を受ける予定だ。

 パク・ペクボム教育部次官は2日、21学年度修能の準備状況に関するブリーフィングで、「受験生3775人を収容できる113の試験場583の試験室を設け、全国拠点病院25カ所と生活治療センター4カ所に新型コロナに感染した受験生205人を収容する準備を終えた」と発表した。同日までの市道教育庁と地方自治体の集計の結果、受験生のうち感染者は37人、自宅隔離者は430人だった。受験しない者を除けば、それぞれ35人と404人が実際の試験を受ける。受験生は同日夜まで保健所で診断検査を受けることができるため、最終数値には変動があり得る。しかし、教育当局は、感染者または自宅隔離中の受験生の規模があらかじめ用意した試験場の範囲内で発生するものとみている。今年修能を受験する人は計49万3433人だ。

 今年初め、本格的に新型コロナの感染拡大が始まってから、はたして修能を予定通り進められるのかについて疑問の声があがってきた。他の国では大学入試関連試験を取り消すか、延期する事例もあったからだ。しかし、政府は始業式の延期に伴い、修能の試験日を2週間後に延期しただけで、試験自体はそのまま推進してきた。その代わり、新型コロナに感染した受験生と自宅隔離中の受験生、一般受験生に分けて、それぞれ別途の空間で試験を受けさせ、席に仕切りを設置すると同時にマスクの着用を義務付けるなど、防疫を徹底的に行う案をまとめた。これにより、陽性判定を受けた受験生は入院・入所した拠点病院または生活治療センターで、自宅隔離中の受験生は地域別に設けられた別の試験場で試験を受ける。教育当局は、検査の結果が未明に出ても修能当日に試験場を割り当てるのには問題がないという立場だ。

 修能当日の朝、発熱や咳の症状のある受験生は、最初に指定された一般試験場内に設けられた別途の部屋で試験を受ける。受験生たちは入室前に体温測定があるので、余裕を持って試験場に到着した方が良い。一般試験会場では網状形やバルブ型マスクを除いた一般マスクを着用しても良いが、別の試験会場ではKF80以上の保健用マスクをつけなければならない。したがって、朝発熱した場合は、保健用マスクを持って行かなければならない。感染防止のため試験場の給水台などを使うことができないため、飲み水も各自用意しなければならない。

 教育当局と防疫当局は、修能以降の防疫にも緊張に緩めない方針だ。教育部は修能が終わった後も学校でできるだけ登校授業を行うようにし、修学能力試験後から年末までを「学生安全特別期間」と定め、関係機関とともに現場点検を強化する計画だ。12月末まで延べ約60万人が受験する随時選考の面接や論述のような大学別評価が予定されており、これをきっかけに新型コロナの感染拡大傾向が強まるのではないかという懸念もある。大学別評価の特性上、大勢の人数が移動するのは避けられないのが現状だ。パク次官は「修能直後の12月第1週と第2週に首都圏の大学(評価)に全国の受験生が集中すると予想され、市中感染が広がる可能性を排除できない」と述べた。修能の試験日に感染が確認され、大学別評価を受けられない場合の対策を問う質問に対し、パク次官は「一般原則に従って適用するしかない」と答えた。大学が感染者に対して面接などの受験を制限しても、教育当局としても大学の判断に任せるしかないという意味だ。

2021学年度大学修学能力試験の予備招集日である今月2日午前、京畿道龍仁市の竹田高校で、受験生らが屋外で受験票を受け取るために並んでいる/聯合ニュース
チェ・ウォンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/972546.html韓国語原文入力:2020-12-03 02:12
訳H.J

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