韓国政府が今後1~2週間後には新型コロナウイルスの新規感染者規模が700~1000人にまで増えると予測した。 拡散が非首都圏にも広がり、釜山(プサン)などでも来月1日からソーシャル・ディスタンシングをレベル2に高めることにした。
チョン・ウンギョン中央防疫対策本部(防対本)本部長は30日の定例ブリーフィングで「先週(22~28日)、新型コロナの実効再生産数は1.43Rt」だったとし、「この場合、1週間から2週間後に感染者がどれくらい発生するかを単純計算してみると、多くは700~1000人まで感染者が発生する可能性がある」と見通した。実効再生産数とは、1人の感染者が感染させうる人数を示す数値だ。チョン本部長は「1以下に維持されない限り、感染拡大規模は引き続き大きくなるという意味」だと説明した。
実効再生産数に影響を及ぼす要因は、個人が感染する確率や人との接触量、感染者が周辺に感染を拡大しうる露出期間の3つだ。チョン本部長は「マスクの着用や手洗いなどの個人防疫、接触を減らすための社会的距離維持、早期検査を通じてウイルスの露出を減らす三つの努力が合わさってこそ、実効再生産数を1以下に抑えることができる」と強調した。
この日の新規感染者は438人で、前日(450人)に続き2日連続400人台を記録した。同日正午現在、慶尚北道慶山市(キョンサンシ)では音楽大学関連の集団感染が高校などへと広がり、25人の感染が確認された。慶尚南道でも晋州市(チンジュシ)の団体研修関連の累積患者が72人、昌原市(チャンウォンシ)の飲み屋関連の患者が計40人に増えた。光州(クァンジュ)の起亜自動車(4人)とサムスン電子(2人)では、知人の集まりやビリヤード場などに行った従業員らが陽性判定を受けた。
前日の中央災害安全対策本部の発表を受けて、釜山市(プサンシ)は12月1日からソーシャル・ディスタンシングをレベル2に引き上げ、レベル3の防疫規則の一部を適用すると発表した。このため、釜山では2週間、クラブなど遊興施設5種の営業が中止される。チャング講習(チョヨン音楽室)と関連し、釜山地域だけで117人の感染者が発生した。音楽室から体育施設および療養病院へ、また学校へと感染が広がり、その規模が拡大している。1週間で163人の感染者が発生した釜山は、この日患者20人を啓明大学大邱トンサン病院に移送した。釜山市の関係者は「釜山医療院で隔離病床をさらに作るため工事をしており、慶尚南道と共同運営する生活治療センターが2日に開所する予定だ。2日からは(患者を)全員受け入れられるだろう」と述べた。