本文に移動

医療崩壊寸前の釜山…大邱に初の患者移送

登録:2020-12-01 03:01 修正:2020-12-01 07:34
8日連続で2桁の感染者…12月1日にレベル3防疫守則を一部発令
ピョン・ソンワン釜山市長権限代行が30日午前、生活防疫委員会で発言している=釜山市提供//ハンギョレ新聞社

 釜山(プサン)で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が急増し、病床不足が現実のものとなっている。釜山市は大邱東山病院に感染者の一部を送る一方、1日0時から社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)をレベル2へと引き上げ、レベル3の防疫守則の一部も適用することにした。

 釜山市は30日、「コロナ患者の病床不足により、大邱市(テグシ)に対し、基礎疾患のない無症状・軽症患者を50人まで受け入れてほしいと要請した」とし「大邱市がこれを受け入れ、20人の患者を本日、大邱東山病院に送った」と発表した。今年2月21日に釜山で最初のコロナ感染者が確認されて以降、釜山市が病室不足のために他地域へ患者を送ったのは初となる。釜山市が確保しているコロナ患者用の病床は209床だ。このうち一部は、コロナに感染した高校3年の受験生たちが3日の大学修学能力試験(大学入学一斉試験)を受けられるように空けておかねばならない。30日午後1時現在の釜山のコロナ感染者は、病床数を超える217人。地域社会での感染が199人、釜山港などを管轄する国立検疫所で確認された患者が18人だ。結局、釜山市は新規感染者20人を大邱東山病院に送った。

 ひとまず一息ついたかたちだが、感染者が増え続け、一部の感染者が自宅で待機せねばならない状況に陥ることを釜山市は憂慮している。患者が急増すれば、釜山市は30日に泗川市(サチョンシ)にオープンした慶尚南道初の生活治療センターに無症状・軽症患者を送る計画だ。ここは最大170人の収容が可能だ。それでも足りない場合には、釜山市は市内に独自の生活治療センターを設ける一方、釜山医療院の一般入院患者を他の病院に移し、94床を追加確保する計画だ。

 釜山では、23日から30日まで8日間連続で2ケタの感染者が確認されている。30日にも0時から午後5時までに10人が確定判定を受けており、累計確定感染者数は814人に達した。釜山市はこの日、生活防疫委員会を開き、12月1日午前0時から14日午後12時までの2週間にわたり、ソーシャル・ディスタンシングをレベル2へと引き上げるとともに、レベル3の防疫守則の一部を適用することを決めた。これにより、1日午前0時から釜山のクラブ、接待を伴う飲食店など5種類の遊興施設は営業が中止される。塾・予備校、読書室、スタディーカフェ、カラオケボックス、スタンディングによる屋内ライブハウス、直接販売広報館は夜9時以降の営業が禁止される。すでに釜山市は、24日午前0時からレベル1.5へと引き上げており、3日後にはレベル2の防疫守則の一部を追加適用している。

 ピョン・ソンワン釜山市長権限代行は「誰もが参加する市民行動が切実に求められる」とし「釜山市民の一つになった心を示してほしい」と訴えた。

キム・グァンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/972153.html韓国語原文入力:2020-11-30 16:58
訳D.K

関連記事