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IAEA、核活動と関連のある北朝鮮の施設を指摘

登録:2020-11-20 06:52 修正:2020-11-20 10:33
「当初は慎重だったが、今は関連性がある地域と見ている」 
ハノイのノーディールの原因とされる「寧辺+α」の存在認めるのに一歩踏み込む
今月18日の国際原子力機関(IAEA)の理事会の様子=IAEA提供//ハンギョレ新聞社

 国際原子力機関(IAEA)が、ハノイでの朝米首脳会会談が物別れに終わった原因となった平壌(ピョンヤン)郊外にある降仙(カンソン)の施設が「核活動と関連がある」と明らかにした。

 IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は18日、オーストリアのウィーンで開幕した定期理事会後に開かれた記者会見で、「我々は北朝鮮の別の施設(site)である降仙に対する分析を微調整している。当初は、もう少し慎重な立場だったが、さらに多くの分析を重ね、今はそこが(核)活動と関連がある地域だと考えている」と述べた。さらに、「IAEAが再び北朝鮮に入ることになれば、より多くの地域と多くの施設を訪問しなければならない。それによって北朝鮮のそれぞれ違う地域で何が起きているのかについて把握できれば望ましい」という見解を示した。

 IAEAは9月3日に発表した「北朝鮮に対する安全措置の適用に関する報告書」で、降仙の施設について初めて言及し、「衛星写真とその他公開された情報に基づいて評価」すると、同施設が「寧辺(ヨンビョン)にある遠心分離機を活用した(ウラン)濃縮施設よりも先に建設」されており、「いくつかの特徴を共有する」と指摘した。しかし、「降仙の複合施設が遠心分離を利用した核濃縮施設なら」などの仮定文を使うことで、慎重な立場を維持した。

 グロッシ事務局長の発言は、9月の報告書の時より一歩踏み込んだもので、降仙の複合施設を北朝鮮がこれまで一度も認めていなかった「寧辺+α」に該当する核施設と見なしているものと見られる。グロッシ事務局長は前回の理事会の冒頭発言で、北朝鮮の核活動について「国連安全保障理事会決議違反で深刻な懸念を呼び起こしている」という見解を繰り返しただけだった。

2018年4月21日、寧辺に続く北朝鮮の第2ウラン濃縮施設と疑われている「降仙の複合施設」の衛星写真=38ノース提供//ハンギョレ新聞社

 これまでベールに包まれていた降仙の存在が初めて明らかになったのは、2018年6月にシンガポールで開かれた第1回朝米首脳会談が終わったばかりの微妙な時期だった。米国のオンラインメディア「ディプロマット」は、会談から1カ月後の7月13日、衛星写真などに基づいた専門家らの分析を引用し、降仙の施設が2003年から稼動されてきた可能性があると報じた。北朝鮮は2010年10月、北朝鮮核問題専門家のシグフリード・ヘッカー博士に核兵器の原料である高濃縮ウラン(HEU)を作ることができる寧辺の施設を公開し、第2、第3施設の存在については徹底的に口を閉ざした。当時の報道と関連し、一部では朝米間の核交渉の進展を防ぐため、米情報機関が故意に情報を流出した疑惑も持ち上がった。

 「寧辺+α」の象徴となった降仙の存在は、翌年2月末のベトナム・ハノイで開かれた第2回朝米首脳会談を“破局”に導いた決定的な原因となった。米国の元老ジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏が今年9月に出版した著書『怒り』で、寧辺の核施設を引き渡す代わりに国連安保理制裁の解除を求める北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に、ドナルド・トランプ米大統領が「一つではだめだ。5つを廃棄すべきだ」と圧力をかける場面を生々しく描写した。金委員長が「(寧辺が)最も大きいもの」だとして一歩も引かなったため、トランプ大統領は「あなたは合意する準備ができていない」とし、“ノーディール”を決めた。

キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/970619.html韓国語原文入力:2020-11-19 16:20
訳H.J

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