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世界に広がる韓国語…「教員の処遇は劣悪」

登録:2020-10-09 08:48 修正:2020-10-09 10:37
韓国語教員たち、ハングルの日を迎え 
光化門世宗大王銅像前で会見 
国語基本法に従って文体部の資格証を得るが 
高等教育法上、教員として認められず 
雇用不安、低い報酬など悩む 
「仕事に対する最小限の尊重を受けたい」
今月8日午前、ソウル光化門広場で開かれた「韓国語教員の社会的地位保障・処遇改善を求める記者会見」で、民主労総の全国大学労働組合・韓国語教員組合員らが「私たち韓国語教員は韓国語を教える大韓民国の顔です」と書かれた横断幕を持っている/聯合ニュース

 「昨年、韓国語能力試験(TOPIK)に志願した外国人は37万人に達します。韓国政府は毎年『韓国語のグローバル化』計画を打ち出しています。しかし、外国人に韓国語を教える『韓国語教員』たちがどれほど劣悪な労働条件の下で働いているかご存知ですか?」

 「ハングルの日」574周年を翌日に控えた8日午前、全国民主労働組合総連盟(民主労総)全国大学労働組合が、ソウル光化門(クァンファムン)広場の世宗大王銅像前で開いた記者会見に、大学付属の語学堂などで韓国語を教えている韓国語教員らが集まった。K-POPや韓流など多様な背景から外国人対象の韓国語教育が大きく広がっているが、実際にそれを担当している韓国語教員は勤労契約書すらなく仕事をするなど、劣悪な労働条件に置かれている現実を知らせるためだ。

 韓国語教員は国語基本法にその資格要件と基準を明示しており、文化体育観光部が審査を通じて資格証を発給する。しかし、これらの絶対的多数は大学の韓国語教育機関で働きながらも、「教育課程」と関連がないという理由で高等教育法上教員として認められない。昨年施行された「講師法」(改正高等教育法)の適用対象からも除外された。このため、韓国語教員らは学期ごとに契約を新たに結ばなければならない雇用不安や低い報酬、4大保険と退職金をきちんと適用してもらえないなどの困難を経験してきた。まともな労働契約書もなしに働くケースも多かった。昨年、正義党のヨ・ヨングク議員(当時)が大学110校の韓国語教員1998人を対象に行った実態調査では、年収に換算した給料が1千万ウォン(約90万円)に満たないケースも多いことが分かった。

 変化の兆しも見えている。昨年、雇用労働部が「韓国語教員も『期間制および短時間労働者保護などに関する法律(期間制法)』の適用を受ける」という解釈を出したため、2年以上働いた韓国語教員が無期契約職に転換される道が開かれた。ソウル大学を皮切りに、5、6校で韓国語教員の無期契約職への転換を開始した。

 しかし、国立大学の江原大学では、契約満了に伴う解雇や懲戒をめぐり訴訟が行われるなど、まだ道のりは遠い。さらに、期間制法の適用のみを受ける場合、講義をする教員としての特性が反映されず、2年ごとに解雇が行われるなどの問題が発生しかねない。これらの団体が「大学に籍を置き、外国人に韓国語を教える韓国語教員も高等教育法上の教員でなければならない」とし、法的地位の明確な保障を主張するのはこのような理由からだ。

 江原大学で韓国語教員として働くチェ・ヘヨンさんは、「韓国が好きで韓国語を学ぼうとする外国人学生にとって、私たちは特別な存在なのに、現実があまりにもみすぼらしく、無力感に陥ることが多い。自分の仕事について最小限の価値を認めてもらいたいし、尊重されたい」と語った。

チェ・ウォンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/965047.html韓国語原文入力:2020-10-09 02:33
訳H.J

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