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韓国保守団体ら、防疫をあざ笑う「ドライブスルー」デモを予告

登録:2020-09-24 06:39 修正:2020-09-25 07:57
保守団体、開天節集会の禁止命令に 
「車に1人ずつ搭乗」パレード主張 
集会後の集まりで感染拡大する恐れも 
 
車両集会の具体的な規制はないが 
警察「判例上はデモ…慎重に検討中」
8月15日午後、ソウル鍾路区の東和免税店前で開かれた政府与党糾弾関連集会で、サラン第一教会のチョン・グァンフン担任牧師が舞台で発言している/聯合ニュース

 10月3日の開天節(檀君朝鮮を建国したとする記念日、祝日)の集会を進める韓国の右派団体らが車を利用した「ドライブスルー」方式の集会を予告し、警察が頭を悩ませている。判例上、車両デモも集会届出提出の対象と見ているが、車両デモに関する具体的な規制がないためだ。

 警察庁は23日、ソウル市内で開天節関連集会の届出が909件あったと発表した。ソウル市が来月11日まで10人以上の会合を禁止する行政命令を下しており、警察は届出における参加人数が10人を超えるか、光化門(クァンファムン)広場周辺で届出があった集会など120件に対して、禁止を通告した。これに先立ち、キム・チャンリョン警察庁長は21日の記者懇談会で、「禁止場所以外で事前に届出もせず違法集会を強行した場合、直ちに解散手続きを進め、それに応じなければ現場で逮捕する。逮捕が難しければ、証拠収集などを通じて必ず厳重処罰する」と述べた。

 保守団体らは、開天節集会の禁止通告に対する執行停止仮処分申立てを相次いで提出し、警察の強硬な対応方針に対抗している。8・15集会参加者国民非常対策委員会のチェ・インシク事務総長はこの日、ハンギョレのインタビューで「まずは行政裁判所が仮処分申立てを認めるかどうかを見守っている状況」だとし、「政府が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の防疫に関する政策の失敗を8・15集会参加者たちに転嫁しており、我々は行政裁判所が認容しなくても、憲法が保障するあらゆる手段を動員し、開天節集会を強行する」という意向を示した。

 保守派の政界の一部では、「文政権に口実を与えてはならない」として、集会参加者らが車に一人ずつ乗り込み、パレードの形でドライブスルー・デモを行う案も浮上している。最大野党「国民の力」のキム・ジンテ前議員はフェイスブックに「今回の光化門集会にはドライブスルー方式が良いかもしれない。一人で車に乗っているわけだから、コロナとは何の関係もない」と主張した。しかし、集会終了後の打ち上げなどの集まりで感染が広がる可能性もあり、COVID-19の再拡散への懸念は依然として残る。

 警察は車両デモも判例上集会・デモとみなされるため、10台以上が集まった場合は現場で取り締まる方針だ。ただし、1カ所に止まらず、移動しながら行われた場合、違法性を判断しづらい部分がある。警察関係者は「車両にスローガンが書かれたステッカーを貼ったり、旗をつけたりして移動すれば、集会と見なされるため、10台以上は集まってはならず、隊列を組んで運行することは道路交通法に違反する可能性がある。しかし、ドライブスルー方式に対する規制内容が決まっておらず、慎重に検討している」と述べた。

イ・ジェホ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/963369.html韓国語原文入力:2020-09-23 22:08
訳H.J

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