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極右勢力との決別試みる未来統合党に大量のショートメール・離党警告など抗議殺到

登録:2020-08-27 05:58 修正:2020-08-27 08:31
党員掲示板に反発・批判の書き込み殺到 
一部議員、大量のショートメール、電話に悩まされる 
ハ・テギョン議員ら「この機会に断絶すべき」 
離脱を最小限に抑え、中道層の拡張を期待
未来統合党のキム・ジョンイン非常対策委員長が今月26日午前、国会で開かれた非常対策委員長-重鎮議員連席会議で、目を閉じて考えこんでいる=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 「極右との差別化」に乗り出した未来統合党(未来党)が激しい内部反発に苦しんでいる。キム・ジョンイン非常対策委員長の「脱理念」、「湖南(全羅道)包容」の動きに続き、チュ・ホヨン院内代表が「極右という方々や党は我々とは違う」として、公開的に線引きに乗り出したことに対し、党員掲示板などに抗議が殺到すると共に、一部の議員には大量のショートメールが届いた。初当選議員と非慶尚道圏の党員の間では、これを機に極右勢力と手を結んでいた過去と断絶し、中道層まで包容する穏健保守政党に変身すべきだという声が高まっているが、心情的に「太極旗部隊」に近い老年層と慶尚道圏の党員の反発が激しく、難航が予想される。

 慶尚道地域のある議員は26日、ハンギョレの電話インタビューに対し、「『なぜ私たちが極右なのか』というショートメールが大量に送られており、いきなり電話で激しく抗議する党員も多い」と訴えた。同議員に届いた党員と支持者からのショートメールには、「左派政権第2中隊のキム・ジョンイン、チュ・ホヨンのせいで党員が党を離れていく。共に民主党と統合でもするつもりか」「愛国者を極右と罵倒した指導部がひざまずいて謝罪しなければ離党する」などの内容が書かれているという。光復節に光化門(クァンファムン)集会に参加したキム・ジンテ前議員も前日、フェイスブックに「現政権の厚顔無恥は昨日今日のことではないが、問題は野党第一党の中途半端な姿勢だ。こんなふうに義理も守らないのに、どうやって政治をするというのか」という書き込みを残した。

 しかし党内では、今こそ極右勢力と断絶し、中道を結集する政党に生まれ変わる機会だという意見が少なくない。ハ・テギョン議員は前日、「TBS(交通放送)」のラジオ番組で、「党内部でさらに強く(極右勢力との)断絶を進めなければならない。党内部の誤った過去はすべて廃棄すべきだ」と述べた。「穏健保守」性向の議員の間では、慶尚道圏と60代以上の高齢層の割合が高い党員構造を、多様な年齢層と地域に拡大していくべきだという意見が広がっている。首都圏のある議員は「不動産問題で民心が離れた今こそが、首都圏と20、30代に党員基盤を拡大できる絶好の機会だ。党員構造が変われば、極右勢力とのつながりも自然に消滅するだろう」と述べた。

 このような状況のもと、党内勢力基盤が脆弱な今の指導部が内部の抵抗を克服できるかどうかが党改革のカギとなる。釜山・慶尚南道地域のある議員は、「勢力基盤が脆弱な非常指導部だが、党内の勢力関係では比較的に自由であるため、状況の突破に有利な点もある。今度は絶対に強硬な支持層に押されてはならない」と述べた。

チャン・ナレ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/959458.html韓国語原文入力:2020-08-27 02:31
訳H.J

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