政府のコロナ防疫活動を妨害したなどの容疑で令状が請求されていた新天地イエス教証しの幕屋聖殿(新天地)のイ・マンヒ総会長(89)が、1日未明に拘束された。新天地イエス教は「裁判で真実を明らかにする」と発表した。
水原(スウォン)地裁のイ・ミョンチョル令状担当判事は前日の31日、感染症予防法違反、特定経済犯罪加重処罰法違反(横領)などの疑いが持たれているイ総会長に対する拘束前被疑者審問(令状実質審査)を開き、その後、1日未明に令状を発行した。
イ判事は「犯罪事実について一部争う余地はあるが、一定部分は容疑が明らかになった」と説明した。イ判事は特に、「捜査の過程で組織的に証拠を隠滅した情況が見つかり、宗教団体内における被疑者の地位などに照らしてみると、今後の更なる証拠隠滅の懸念を排除することは難しい」として、令状発行の理由を明らかにした。
イ判事は、イ総会長が高齢で持病があるという事実は認めたものの、「収監生活が著しく困難には見えない」と説明した。
イ総会長は、新天地を中心としてコロナが拡散した今年2月、新天地の幹部らと共謀し、防疫当局に信徒名簿や集会場所を一部隠蔽して伝えるなどにより、防疫活動を妨害した疑いが持たれている。
また、新天地の研修施設「加平(カピョン)平和の宮殿」を新築する過程で、約50億ウォンの教会資金を使うなど、56億ウォン(約4億9200万円)を横領した容疑とともに、2015年から昨年まで地方自治体の承認を得ずに、その自治体の公共施設で宗教行事を開いていた容疑も持たれている。
イ総会長は、既に在宅起訴されている新天地果川(クァチョン)総会本部所属の総務ら3人、同じく在宅起訴されている他の幹部4人らと同じ法廷で裁判を受けるものとみられる。
検察は今年2月27日、全国新天地被害者連帯からイ総会長に対する告発を受け、告発人調査を行い、5月22日には果川総会本部や加平平和の宮殿などの新天地関連施設を家宅捜索するなど、強制捜査に転換している。
新天地イエス教会はこの日午前、「新天地イエス教会は防疫当局に積極的に協力してきており、イ総会長はただ防疫当局の過度な個人情報の公開要求に憂慮を示しただけであり、名簿隠蔽などの防疫妨害は指示しておらず、当局の措置に協力を指示している」とし「拘束令状は有罪判決を意味するものではないだけに、今後の裁判で真実を明らかにする」と表明した。