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政府・自治体・住民、終日の圧迫と説得…北朝鮮へのビラ散布を防いだ

登録:2020-06-20 06:20 修正:2020-06-20 07:33
統一部・法務部・警察「厳正に対応」 
接境地域の住民も「敵対行為」を糾弾 
仁川市は直接訪ねて説得も… 
結局、脱北民団体は週末の計画を取りやめ 
国民世論も「散布反対」が60%
19日昼、京畿道坡州市の境界地域から眺めた開城工業団地一帯=坡州/パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 脱北民(北朝鮮離脱住民)団体の北朝鮮へのビラ散布が予告された週末を控えた19日、政府や地方自治体、境界地域の住民らは、北朝鮮の攻撃の口実を遮断しようと終日忙しく動いた。破局を防ぐための努力が続き、北朝鮮に対してコメが入ったペットボトルを送ろうとしていた脱北民団体も自治体の説得により最後には計画を取りやめた。北朝鮮へのビラ散布に反対する世論は60%に達し、これ以上の南北関係の悪化は防がなければならないという国民の危機意識も高いことが明らかになった。

 政府は関連省庁を動員し、総力戦を繰り広げた。統一部は同日午前10時30分、脱北民団体「クンセム」のパク・ジョンオ代表が21日に北朝鮮へのビラとコメが入ったペットボトルの散布を強行すると語ったことに対し、「警察および地方自治体と緊密に協力し、現場対応などの取り締まりを強化する一方、南北交流協力法などの違反に対する処罰を並行し、ビラなどの散布行為を厳正に遮断して再発防止を牽引していく」と明らかにした。その10分前に法務部は検察に「国民の生命と身体に危害を及ぼす恐れがある北朝鮮へのビラなどの物品の無断散布行為に対する警察の適法な危害防止措置に従わない場合、公務執行妨害などの関連法により厳正に捜査するなど、積極的に対応せよ」と指示した。

19日午後、仁川市甕津郡大延坪島から眺めた北朝鮮のケモリ海岸の砲門が開かれている(上)。2018年11月20日に同じ場所から眺めた砲門は閉じている。軍関係者は湿気除去のために砲門を開放する場合があったり、開放した門に大砲が配置されていない場合もあるとし、状況を注意深く見ていると明らかにした/聯合ニュース

 境界地域の住民も声を上げた。京畿道坡州市長湍面(パジュシ・チャンダンミョン)の里長団協議会の会員など約50人は、午前11時、統一村(トンイルチョン)の直売所に集まり、北朝鮮へのビラ散布は「敵対行為」だと糾弾した。坡平面(パピョンミョン)の住民も集会を開き、北朝鮮へのビラを全面禁止する法の制定を求めた。江原道は同日午前、鉄原(チョルウォン)・華川(ファチョン)・楊口(ヤング)・麟蹄(インジェ)・高城(コソン)などの境界地域を「災害および安全管理基本法」に基づく危険区域に設定し、北朝鮮へのビラ散布の関係者の出入りと関連物品の運搬などを全面的に禁止した。

 午後にも動きが続いた。午後3時、ミン・ガムニョン警察庁長官が国会で共に民主党のキム・テニョン院内代表に会い、「警察は、国民の安全を脅かすいかなる行為に対しても、法と原則により厳正に対応する」と強調した。仁川市(インチョンシ)は脱北民団体への説得に乗り出した。仁川市の関係者は同日午後、クンセムのパク・ジョンオ代表に会い、仁川市と境界地域の住民の懸念を伝達し、ペットボトル散布計画を中断するよう説得した。

 結局、午後5時5分、クムセンはホームページに「コメ送り行事」を暫定保留すると告知した。一触即発の危機を乗り越えなければならないという全方位的な圧力の中で下された結論だった。

 南北対立の火種を消さなければならないという国民の切迫感も強まっている。韓国ギャラップが16~18日に成人1001人を対象に調査した結果、回答者の60%が北朝鮮へのビラ散布に対して「してはならないこと」だと答えた一方、「できること」だという回答は29%に留まった。北朝鮮へのビラ散布を政府が阻止すべきだという主張にも、半数以上(57%)が共感していることが調査で分かった。開城(ケソン)南北共同連絡事務所の爆破(16日)より前の11日に発表されたリアルメーターの調査では、対北朝鮮ビラ禁止法制定の賛成意見は50%だった。

 朝鮮半島の緊張が高まるたびに登場した米国の戦略資産展開の主張も提起された。米国防総省のデビッド・ヘルビー・インド太平洋安保次官補代行は18日(現地時間)の記者会見で、韓米合同軍事演習の再開や戦略資産の展開など、軍事的対応の可能性について「それは我々が韓国国民のための合同抑止力を提供しているということを保証するために韓国と継続して話し合うことの一つ」だとし、可能性を排除しなかった。

パク・ビョンス、イ・ジェフン、パク・ギョンマン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/950178.html韓国語原文入力:2020-06-20 02:34
訳M.S

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