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未成年者への性犯罪者、再犯防止教育後も半分は「処罰厳しすぎ」と認識

登録:2020-06-16 09:40 修正:2020-06-16 17:34
性平等教育振興院、履修命令受けた784人を調査 
裁判所「短期教育」判決も問題 
70%が「40時間以下」…実効性に疑問も
//ハンギョレ新聞社

 児童・青少年に対する性犯罪を犯して再犯防止教育を受けた人の半数以上が、自分の過ちに比べ処罰が厳しすぎると考えていることが分かった。法的には500時間まで教育を命令できるが、裁判所の大半は短期間教育を強制するにとどまり、教育の実効性が落ちるという指摘が出ている。

 15日、ハンギョレが入手した韓国性平等教育振興院の「児童・青少年対象(性犯罪の)再犯防止教育報告書」(2019)によると、昨年児童・青少年に対し性犯罪を犯した者のうち、24.4%(191人)は「一部過ちはあったが、法的処罰を受けるほど大きな過ちではなかった」と答えた。25.4%(199人)は「過ちは全面的に認めるが、法的処罰が重すぎる」と答え、7.6%(60人)は「過ちは全くなく、不当に処罰された」と答えた。回答者のうち半分以上が過ちを認めなかったり、「過剰な処罰を受けた」と答えたのだ。過ちを全面的に認め、裁判結果に納得すると答えた人は、半分以下の324人(41.3%)にとどまった。今回の調査は、昨年の教育対象の1018人のうち784人を対象に実施したものだ。

 このように児童・青少年に対して性犯罪を犯して再犯防止教育命令を受けた人々の大半は、短期間の教育を受けて終わる。保護観察と性犯罪再犯防止教育の履修などを条件に宣告猶予を受けた人々だ。今回の調査に応じた人々のうち、76.3%(598人)は受けた教育が40時間以下。有罪と判断されても教育期間は1日8時間ずつで5日間のみということだ。女性家族部は昨年、5億2400万ウォン(約4670万円)をかけて法務部から委託を受けた1018人に性犯罪再犯防止教育を実施している。

 京畿大学犯罪心理学科のイ・スジョン教授は、「性犯罪再犯防止教育の履修は、これを条件に寛大な処分を下す措置だが、数十年にわたって誤って形成されてきた性認知思考が40時間の短期間の教育で改善されるかは疑問だ。児童・青少年に対して犯した性犯罪は、厳罰なしに教育だけで改善するのは難しい」と指摘した。今回の調査で13.4%(105人)は同種犯罪の前歴のある再犯以上の性犯罪者と確認された。

 厳罰も重要だが、再犯防止教育を現実化しなければならないという指摘が出ている。十代女性人権センターのチョ・ジンギョン代表は、「ほとんどの教育が40時間で終わるというのは、裁判所が犯罪の重さを軽く見ていることを裏付けている。教育内容も犯罪者の特性に対する考慮なしに一律に行われているが、教育内容と時間を両方とも補完しなければならない」と述べた。

イ・ジェホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/949509.html韓国語原文入力:2006-16 07:28
訳C.M

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