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京畿道「境界地域、対北朝鮮ビラ散布者は立入禁止…住民の命脅かす」

登録:2020-06-13 02:28 修正:2020-06-13 07:14
イ・ジェガン副知事「ビラ撒きは軍事的衝突を誘発」 
金浦、高陽、坡州、漣川地域を危険区域に指定 
関連法により厳しく処罰…特司警も投入へ
京畿道最北端の非武装地帯の境界地域に続く金浦の塩河江鉄柵道=パク・ギョンマン記者//ハンギョレ新聞社

 京畿道が北朝鮮へのビラ散布行為を住民の命と安全を脅かす行為と規定し、金浦(キンポ)、高陽(コヤン)、坡州(パジュ)、漣川(ヨンチョン)の各地域内の軍事境界線に近い地域を危険区域に指定し、同地域への対北朝鮮ビラ散布者の立ち入りを禁止することを決めた。京畿道が境界地域内の一部地域を危険区域に指定して立ち入りを制限するのは今回が初。

 京畿道のイ・ジェガン平和副知事は、12日に京畿道庁で開かれた違法な北朝鮮へのビラ散布に関する緊急ブリーフィングで、「京畿道は、北朝鮮へのビラ散布は単なる意思表示にとどまらず、軍事的衝突を誘発する危険極まりない危機助長行為だと判断し、このように決定した」と述べた。京畿道が明らかにした対北朝鮮ビラ対応策は、一部の境界地域に対する危険区域への指定と対北朝鮮ビラ散布者の立ち入り禁止▽車両移動、ガス注入など対北ビラ散布前の準備行為に対する制止と不法行為の事前遮断▽京畿道特別司法警察団による取り締まり、捜査、告発などだ。

 京畿道はまず、北朝鮮へのビラ散布を道民の命を脅かす行為と見なし、境界地域の一部を危険区域に指定する一方、同地域への対北朝鮮ビラ散布者の立ち入りを禁止することを決めた。これは現行の「災害及び安全管理基本法」で、市・道の首長が住民の生命と安全を守るために必要だと判断した場合、危険区域の設定や通行制限などの応急措置を指示できると定められていることに基づくものと京畿道は明らかにした。

 道はこれにより、金浦、高陽、坡州、漣川の境界地域を危険区域に指定することにした。これらの危険区域に立ち入ろうとする場合は、警察などの協力を得て事前に遮断し、同地域への立ち入りを実際に試みた場合は、京畿道特別司法警察団などを通じて捜査後、立件することとした。

 事前の届け出のない対北朝鮮ビラに対しても、屋外広告物法に基づき、不法広告物とみなして罰金が科せられる。

 京畿道は金浦、高陽、坡州、漣川、東豆川(トンドゥチョン)、楊州(ヤンジュ)、抱川(ポチョン)の境界地域の7市・郡と合同点検を行い、すでに回収されたビラに対しては直ちに罰金を科し、今後発生する事案に対しても持続的な罰金賦課措置を取ることにした。

 空中散布されたビラが地上に落ちた場合はこれを廃棄物とみなし、「廃棄物管理法」に基づき散布そのものを禁止し、実際に散布された時は廃棄物回収および復旧の費用を負担させる予定だ。

 また、北朝鮮へのビラやコメが入ったペットボトルを海洋に散布した場合、「廃棄物管理法」上の廃棄物とみなすとともに、「公有水面管理および埋め立てに関する法律」を適用し、直接取り締まり、捜査、告発を行う一方、このような散布行為を汚染物質排出行為とみなし、海洋環境管理法違反の疑いでも取り締まり、捜査、告発を行うこととした。

 このほか、北朝鮮へのビラ散布のために高圧ガスを運搬する者が未登録者だった場合、「高圧ガス安全管理法」違反により、運行を中止させ直ちに告発する方針だ。

 イ副知事は「京畿道は2014年に、北朝鮮へのビラ散布で誘発された漣川郡への砲撃を経験している」とし、「京畿道はこのような危険な状況が再発せぬよう、行使しうるあらゆる行政力を動員する。少なくとも京畿道一帯では北朝鮮へのビラ散布行為が起きないよう、可能な限りのあらゆる措置を取る」と強調した。

ホン・ヨンドク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/949074.html韓国語原文入力:2020-06-12 10:54
訳D.K

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