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今年の夏、昨年より暑くて長い…猛暑・熱帯夜が2016年に類似

登録:2020-05-23 07:12 修正:2020-05-23 10:27
気象庁、夏季3カ月の気象展望 
猛暑最大25日・熱帯夜17日予想 
降水量は少ないが集中豪雨の可能性 
台風は平年水準で2~3個の影響
江原道洪川の水銀柱が40.6度まで上がり気象観測史上最高気温を記録した2018年8月1日午後、ソウル聖水洞に設置された温度計が41度を示している=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 今年の夏の暑さは昨年より暑くて長いと見込まれる。猛暑と熱帯夜の日数は平年より2倍以上多く、2016年と同等だと予想される。

 気象庁は22日、「3カ月展望」を発表して「今年の夏の気温は平年より0.5~1.5度高く、昨年より0.5~1度高いと予想される」と明らかにした。また、夏の猛暑の日数は20~25日、熱帯夜の日数は12~17日で、平年(それぞれ9.8日、5.1日)より2倍以上多いと気象庁は予想した。

 気象庁のイ・ヒョンス気候予測課長は「夏の前半は北側の寒気が下りてくる可能性があり、気温が下がる時が度々ある」とし「夏後半にもベーリング海やカムチャツカ半島付近でブロッキング高気圧が発達して寒気が下りてくることもあり得るが、反対に北太平洋高気圧の後退を防いで暑さが長引く可能性もある」と述べた。

 韓国の夏の猛暑に影響を与えるのは北太平洋高気圧とチベット高気圧だ。今年はフィリピンの東側の海の対流活動が平年と同じであり、北太平洋高気圧が大きく発達する可能性は低いと分析される。チベット高気圧も昨年の冬と春にチベット高原に雪が多く降り、やはり強く発達するとは予想されない。イ課長は「しかし、夏の中後半にはチベット高原の雪も早く溶けて北太平洋の対流活動も強まり、朝鮮半島が二つの高気圧の影響圏の中に入り、非常に暑いと予想される」と述べた。今年のエルニーニョ監視区域の海水面温度は、平年より少し低い状態を示しているが、エルニーニョ状態からラニーニャ現象へと移動してチベット高気圧が相対的に発達しなかった2016年に似た傾向を示していると、イ課長は説明した。2016年夏の猛暑は8月に入って強まり、下旬まで長く続いた。

 気象庁は猛暑と熱帯夜が昨年(それぞれ13.3日、10.5日)より増えるとの予想を出した。2016年の暑さ(猛暑日数22.4日、熱帯夜10.8日)に近い水準だ。しかし、史上最も暑かった2018年(猛暑31.4日、熱帯夜17.7日)を超えるとは考えられていない。

 6月前半には乾燥した空気の影響で日中の気温が大きく上がるが、6月下旬からは停滞前線(梅雨前線)の形成で雨が降る日が多くなると気象庁は予報した。しかし、夏全体の降水量は平年(678.2~751.9ミリメートル)と同程度だろうと予想した。

 気象庁はまた、現在の台風発生に影響するフィリピン東部の熱帯海上の水温が次第に高まっているが、今年の台風は平年(11.1個)と同様に9~12個発生し、韓国に影響を及ぼす台風も平年(2.3個)水準の2~3個程度になると見通した。

 昨年は夏に台風が10個発生して、このうち4個が韓国に影響を与えた。昨年韓国に影響を与えた台風は計7個で、このうち7月に発生したのが1個、8月は3個、9月は2個、10月は1個だった。

 国家台風センターのチャ・ウンジョン研究官は「今年、気象庁が新たに唱えた最大瞬間風速秒速54メートルの『超強力台風』が発生する可能性がある」として「ただし、超強力な台風が朝鮮半島に影響を及ぼすかは未知数」と述べた。チャ研究官は「台風による韓国の被害は、台風の強度より台風が近付く時点での韓国周辺の気圧系の影響が大きい」と付け加えた。

イ・グニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/946072.html韓国語原文入力:2020-05-22 21:56
訳M.S

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