2週目迎えた涙ぐましい猛暑回避策
暑くなる前に早めに出勤して遅く退社
高齢者は老人会に、宿泊アプリ利用60%増加
避暑の定番、映画館観客20%上昇
主婦は料理せず出前を注文
「暑さを避け子供たちが勉強できる場所を探した末にモーテルにたどりついたのですが、思ったよりきれいで快適ですね」
高3の娘を持つイ・ムンヒさん(仮名、52)は数週間前から同じ学校のお母さんたち5人と一緒にお金を集め、子供たちをモーテルで勉強させている。ソウルの日中の最高気温は35度。猛暑警報が発令された8日夕方もイさんの娘と友だちはモーテルでエアコンを思う存分つけたまま、100日後に迫った大学入試の勉強に集中した。2週目の記録的な猛暑が続き、高3受験生からサラリーマンに至るまで、暑さを避けるための孤軍奮闘が続いている。
■新興避暑地モーテル、受験生や若者層に人気
京畿道水原(スウォン)市に住むイさんは「娘を涼しい場所で勉強させたいけど、カフェは勉強にはうるさいし長くいたら嫌がられてしまう。母親のコミュニティで話を聞くとモーテルがいいということになり、母親5人でグループを作りました」と話した。イさんは「平日の夕方や週末の昼に大部屋を一つ借り、女子生徒5人が自律学習をしたり大型テレビで一緒にインターネット講義を受けたりする」と話した。
モーテルは若者の間ですでに人気のある避暑地の一つになっている。価格が安いうえ都心近郊で簡単に利用できるためだ。会社員のハンさん(30)は先週末、友達と遊ぶためにモーテルから先に予約した。「外で会ったら暑いじゃないですか。食べ物を買って持参してモーテルでエアコンをつけて涼しく遊べました」。モバイル宿泊アプリサービス会社の「ここはどう」は、「8月初めの週にすぐ予約サービスの利用件数が先月の同じ時期より60.2%以上増加した」と話す。同社が今月7~8日にアプリ利用者517人を対象に実施したアンケート調査の結果、回答者の72.2%が「猛暑を避けホテル・モーテルを訪ねた」と答えている。
■サラリーマンは昼間は会社、夜は映画館
涼しい場所に簡単には足を運べない会社員たちにとっては、むしろ会社が“避暑地”になる。会社員のチェ・ユンアさん(仮名、30)は「退社したところで外は暑いから、遅くまでそのまま会社に残る場合が多い。朝も暑くなる前に出勤するので、意図せずに模範社員になってしまった」と笑った。パク・ソンホさん(仮名、30)は「会社は寒いくらいにエアコンをつけてくれるから、こんな暑いときは会社にいるのがいいと思って、休暇を9月末に延期した」と話した。
映画館などの公演場は熱帯夜を避ける人たちの定番の憩いの場となっている。映画振興委員会は「猛暑が始まった先月22日から今月6日まで全国の映画館観客数は2131万人を記録し、昨年同期より20.9%増えた」と明らかにした。
■育児の親はエアコン電気代を覚悟、料理はしない
幼い子供のため家を出れない若い主婦は、電気料金の爆弾を覚悟して一日中エアコンをつけておくしかない。15カ月の男の子を育てる育児休職者のイさん(35)は「今はエアコンのほか方法がありません。電気代を払う覚悟でつけています」と話した。イさんは「家にいてもベビーカーを持ち出して日に1回か2回外出するのが楽しみでしたが、今は猛暑なのでそんなこともできずうつ病になりそうです」と話した。
パクさん(29)は「火を使う料理はしません。猛暑が始まってからはほとんど出前を注文して食べています」と話した。配達アプリサービス「配達民族」は、「今月1~3日(月~水)の注文件数が猛暑が始まる前の先月18~20日(月~数)に比べ30%ほど増えた」、「8月に配達注文が)増えているが、30%は異例な数字」と明らかにした。
韓国語原文入力:2016-08-08 22:1