在韓米軍が25日から韓米防衛費分担金交渉の遅延を理由に、9千人余りの韓国人職員のうち約半数に4月1日から強制無給休職に入れとの通知書を一人ひとりに発送し始めた。通知書には給与は支給せず志願して勤務するのも許可しないとの内容が書かれている。
在韓米軍司令部はこの日、韓国人職員に個別で送った通知書で、「貴下は2020年4月1日から無給休職期間の終了が通知されるまで無給休職に処されることになる」と通知した。人事行政指揮官の名義によるこの通知書で在韓米軍は「貴下が職務に対する権利を主張できる領域において残っている資金がないため、無給休職が決まった」とし、韓米防衛費交渉の遅延による資金問題が無給休職の理由と言及した。在韓米軍司令部は「無給休職の間、貴下は非給与、非業務状態になる」と明らかにした。
在韓米軍司令部は「無給休職期間中、貴下は非給与状態であり、志願して勤務することは許可されない」とし、「貴下は勤務地から離れなければならず、その期間中、業務に関連するいかなる仕事も遂行することは禁止される」として、労働組合レベルの出勤闘争は禁止されると警告した。
韓国政府は17~19日、米国ロサンゼルスで開催された防衛費分担金交渉で、在韓米軍労働者の無給休職の事態を防ぐために、まず全ての賃金を負担するとして人件費部分から妥結することを提案したが、米国の公式拒否により合意に至ることはできなかった。米国は人件費を先に妥結する場合、韓国が分担金の大幅引上げに同意するよう圧迫するカードが消えることを憂慮していると見られる。米国が在韓米軍労働者を「人質」にして圧迫しているとの批判も出ている。
在韓米軍韓国人労働者は、史上初の無給休職の事態を防ぐために1人デモなどを行っている。在韓米軍労働組合は給与を得ることができなくなる無給休職の対象者の数千人の生計問題とともに、無給休職の対象者と非対象者の間の違和感も懸念している。全国在韓米軍韓国人労働組合のカン・テウク政策局長は「無給休職が始まれば直ちに給与を得ることができなくなる数千人の生計問題も深刻だが、仕事を継続する人々も無給休職のために仕事ができなくなった同僚に罪悪感を感じるようになるだろう」とし、「残った時間、韓国政府は米国側にもう少し現実的な提案を提示して最後まで交渉し、米国も譲歩して史上初の無給休職の事態が起きることのないよう最善を尽くしてほしい」と話した。